札幌そば研究センター

2016年3月28日月曜日

そば打ち記録(40) 札幌新川そばの会

2016年3月27日(土)

天候:曇り
気温:9℃

今朝、8時10分頃会の駐車場に着きました。4番目に到着でしたので駐車場は空いていました。
教室に入ると、数名の方々が準備をされています。8時には準備完了しているようですので、皆さん朝早くから本当に大変です。我々は、行くと既に整った教室でそば打ちを開始できます。それも、幹部の方々の事前準備のお蔭です。感謝・感謝です。

今日は、1.0kgを2から3回打とうと思います。粉を変えての挑戦と、段位認定試験対策のために時間を測りながら打つことにします。2段の段位認定会が石狩市で4月末に開催されます。昨年、同会場で初段を受けたので、ちょうど1年が経過します。あれから1年です。

2段位は、初段と同様の時間で1kgの粉で40分以内に仕上げるということですので、初段同様に時間管理が重要です。時間を測りながら打つことは、普段は行わないので、段位試験用の練習が必要です。1年前のこの時期に、初段試験のための練習では、時間内に終わることができませんでした。本番で始めて時間内に終了したという記憶が蘇ります。

そば粉のチャレンジは、1回目は、先日長万部で購入した奈川産在来種にチャレンジです。長野県の奈川(野麦峠)産の在来種で、幻のそばと言われるそば種を、北海道の黒松内地区で再生したそばだそうです。黒松内は長万部の隣町ですので、長万部の大会に準備されたようです。このそばの味が楽しみです。
2回目は、山形県の次年子で仕入れたドラム粗挽き粉のお蕎麦屋さんの粉で、お蕎麦屋さんの店主は、湯ごねでないとつながらないと言われていた粉です。これを、水でつながらないかにチャレンジしてみます。
3回目は、会社の同僚に頼まれているので、教室の粉で1kgを打ちます。これは、しっかり打って提供します。

<1回目>
そば粉:長野県奈川産在来種をのそば粉(長万部で購入したもの)
品種:長野県奈川在来種
製粉:2016年3月 石臼挽き
重量:1.0kg
加水量(率):480ml(48.0%)

<2回目>
そば粉:山形県大石田町来迎寺そば
品種:来迎寺在来種
製粉:3月14日 ドラム挽き
重量:1.0kg
加水量(率):最初500ml その後50ml追加で550ml(55.0%)

<3回目>
そば粉:札幌新川そばの会のそば
品種:キタワセ類似種
製粉:2016年3月 石臼挽き
重量:1.0kg
加水量(率):470ml(47.0%)

1回めと3回目は成功です。1回目の時間は、50分でした。あと10分短縮が必要です。3回目は、途中で時間が分からなくなり測定できませんでした。

2回目の来迎寺在来種のドラム粗挽きの水でのつなぎは、大失敗でした。水を加えこの程度で良いと括りましたが、ひび割れてしまいました。これを細かくし再度水を加えましたが、この水はそばには回らずに、カチカチのそばの塊が、トロトロのそばの塊に大変身です。初めての経験でした。
その水の量は50ml程度だと思います。

このそば粉は、そば粉の粒子が揃っていて、一気に篩を通る粉でした。手で掴んでもしっとりとまとまらない、さらっとした粉でした。最初の水回しが不十分であったのだと思います。これでまとまると思ったのですが、こねるとひび割れました。ここで、少し置いておき水が回るのを待つという方法があったかもしれません。あわてて、水を加えたので、余分な水が浮きだしてトロトロになりました。難しい粉でした。この経験に近いのは、福島の山都で購入した粗挽き粉ではないかと思います。粗挽き粉はこんな感じなのかもしれません。こちらも1回目は失敗でしたが、2回目は何とかなりました。水の量を良いと思った量から少し足してやると良いというのを思い出しました。残りが1kgあるので、次回に再チャレンジするか、湯ごねしてみるかは考えます。このそばは、お店でいただいた際に大変美味しかったので、何とか食べられる状態にしたいです。

段位試験に向けて、練習時間が余りありませんので、本日時間を見ながらやってみました。しかし、試験の時のように集中できません。時間管理に関しては自宅で少し練習が必要かもしれません。

【本日の教え】
K名人から、「切が変だよ。」と指摘されました。包丁が直角に入っていないということです。本人は真っ直ぐ入れているつもりでした。しかし、良く考えるとここ何回か切り巾が纏らないという状態でした。ご指摘いただいたのは、包丁を落としながら傾けているから、斜めに包丁が入っているという指摘でした。切り終えてから包丁を傾けているつもりでしたが、そうなっていないということです。確かに駒板に包丁がピッタリとくっついて包丁が下に落ちていないようです。途中で斜めになっていました。時間を気にし過ぎるあまりに、切りながら駒送りをしていたようです。切り終えたそばの切り巾にバラつきが多く、安定していませんでした。

「包丁を駒板にそって落としてから、駒を送る動作をし、その状態から包丁を持ち上げると、包丁がそばから外れたところで包丁と駒板が当たるので、その音が聞こえる。この音を合図にまた包丁を駒板に沿って落とすという一連の動作が重要である。」「包丁と駒板がくっついていないと安定しない。常に包丁と駒板が密着していることが重要。特に切り終える最後の段階では、駒板の傾きに合わせて、包丁も斜めに入っていく。そうしないと、最後まで安定した切ができない。」と言うことを確認しました。

おかしな結果になっている場合には、基本に戻って考え直さないとダメなのだということを再確認です。別のことに気をとられると基本を忘れてしまうのです。

<追記>
長野県奈川産在来種をのそば粉の味ですが、普段いただいている厚田産の札幌新川そばの会のそばと全く
変わりませんでした。これは、私だけでなく家族皆の意見です。何か変わっているところがある?というのが正直な感想でした。
ということは、幻のそばは、美味しいというべきなのか?普段いただいているそばが幻のそばなのか?と思考停止状態です。
そもそも、札幌新川そばの会のそばは美味しいので、幻のそばと同じということと解釈しました。

奈川産在来種
来迎寺粗挽き粉
3回目の教室の粉

2016年3月20日日曜日

そば打ち記録(39) 札幌新川そばの会

2016年3月19日

天候:曇り時々雨
気温:8℃

2月初めての札幌新川そばの会でのそば打ちでした。
先週は、会は開催されていましたが、長万部で団体戦に参戦していたので定例会には参加できずでした。
今朝、8時15分頃会の駐車場に着くと、既に満杯です。皆さん、段々と早くなっています。教室に上がると、既に大勢の方が来られていました。すぐに打ち台が一杯になりました。
本当に、最近の会への参加社は増加しています。そば粉も、一人1kgだけにしてくださいという事務局長の言葉が飛んでます。9時過ぎに来られた方は、大が空くまで待機状態です。
9時前には打ち台が一杯になってました。

今日は、1.0kgのを2回打とうと思います。先週入手した、幻の奈川そば、次年子そば、出羽ワセ原種は次の機会にします。少しそば打ちが空いたので、今日は教室のそば粉と、山都の蕎邑のそば粉でチャレンジです。
また、今日の課題は、40分以内に打ち終えるということにします。4月末の全麺協の段位試験を見据えた練習も兼ねていかないといけません。あまりチャレンジ機会がないので。


<1回目>
そば粉:札幌新川そばの会のそば粉
品種:キタワセ類似種
製粉:2016年3月
重量:1.0kg
加水量(率):440ml(44.0%)

<2回目>
そば粉:山都産
品種:会津のかおり
製粉:2月中旬
重量:1kg
加水量(率):460ml(46.0%)

1回目は、のし過ぎでした。調子よくのしていたら、真ん中が薄くなり破れてしまいました。
大失敗です。仕上がり時間は、切れた部分の修正を含めて、45分35秒でした。やはり、余計なことをすると時間がかかりますので致命的です。

2回目は、のし過ぎもなく無事に打ち上げました。時間は40分でしたので、ギリギリです。
来週以降はもう少し時間管理を強化して打ちます。






そば紀行(9)古拙(仙台市) 2回目

1月に訪問してから2回目の古拙でした。
1月に伺った際に、近近福井の玄蕎麦が入るというお話を聞いていました。この福井の在来種を是非一度試してみたいと思い、2月から何度かお電話し確認していました。
先週ご連絡した際に、「入りましたよ!」という電話越しの声を聴き、早くいかねばと思っていました。
暖簾をくぐると、カウンターの手前に一人お客さんが、既に飲んでいました。そう云えば、前回訪問した際にも一番手前のカウンター席はどなたかが居られたなと思いだしていました。前回の時の方の、今目の前に居られる方が同一の方かは不明です。記憶の曖昧さとはこんなものですね。

福井のそばをいただきに来ましたと、声をかけ、カウンターの一番奥の席である前回と同じ席に座りました。2回目ですが、結構馴染んできています。

最初に鴨セリ鍋をいただきました。仙台セリは、昔から名取で採れていましたが、昨年あたりから急にブームになり、どの店もセリ鍋を出しています。古拙のセリ鍋は、鴨と合わせています。鴨のだしとセリの根は良く合います。

さて、福井の在来種です。
今日のそばは、丸抜き石臼自家製粉で、70メッシュで篩ったそうです。70メッシュですので、比較的微粉の粒度分布による蕎麦と言うことになります。
最初にお店の方に伺ったところ、60メッシュで篩ったそばですということでした。いただいてみると、ツルット感が強い十割そばですので、もう少し微粉での蕎麦でないかなと言う疑問を抱きながらもり蕎麦を頂戴していました。そこに、店主が来られたので、もう一度篩のことを尋ねると、70メッシュで篩っていますということでした。それでなんとなく腑に落ちた感がありました。
福井在来種の香りですが、そんなに強いものではありませんでした。以前いただいた福井のそばは、もっと香りがあったように記憶していました。いただいた時期、保存等さまざまな違いがあると思います。
もり蕎麦のあとは、お決まりでかけ蕎麦をいただきました。こちらは少しだけ茹ですぎで、歯ぬかりしましたので、少し残念でした。十割のかけ蕎麦は難しいです。本当にちょうど良い蕎麦でかけを出すのは、秒単位での管理が必要と思われます。その秒単位での変化を確認して出さないといけないので、もり蕎麦より難しいのだと思います。前回訪問した際には、もり蕎麦の切と、かけ蕎麦の切り方は異なっていたので、歯ぬかりはありませんでしたが、今回はもり用とかけ用は同じ打ち方蕎麦麺でしたので、かけが茹ですぎとなったのかもしれません。
山菜天ぷらもいただき、大満足でした。次に入るそばはデワカオリの寒ザラシそばだそうです。
セリの根、美味しいです。

福井在来種そば
山菜天ぷら

2016年3月17日木曜日

そば紀行(8) 山形県尾花沢から大石田 たか橋/百笑屋姫/そば切り源四郎

 山形県の尾花沢から大石田にかけてのそば店に伺いました。

 道路には雪が無く、早い雪解けの山形大石田そば街道です。
 山形県の十割そば店訪問のために、Webの事前情報から数件をピックアップした中で、面白そうなお店を選んで訪問しました。

 最初に伺ったのは、「たか橋」です。
 国道13号線沿いにあるお店で、一目でそれとわかる建屋です。
 お店に入ると、十割そばは限定1日20食とあります。ということは、それ以外は二八のようです。
早速、お店の方に限定20食の十割そばがあるかを伺うと、「15分かかるが大丈夫です。」と言われ、ひとまずはホットしました。ここまで来て、十割が食べられないと残念ですので。
その後、店の中を見渡すと、他のお客さんは普通の板そばを食べています。十割は少し高いので人気が無いのでしょうか?

 最初に、そば茶とかぶの漬物が出され、これを頂きながらそばを待ちます。席から厨房が見えるので、今そばを釜に入れた、茹であがったというのが見えます。これは楽しいです。
 この店のそば種は、希少価値となっている最上早生の原種を使っているそうです。最上早生の原種を尾花沢市営宝栄牧場で栽培しており、他の種と交配しないように管理しているそうです。この最上早生原種の玄そばと丸ぬきを自家製粉して50対50でブレンドし60メッシュで篩うそうです。
 
 1日限定20食の十割そばが届きました。玄ソバを用いているにしては、そばの色は極端に黒いそばではありませんでした。麺は1.3mm×1.8~2.0mm程度の太めの平打ち麺の蕎麦でした。香りはまずまずで、これが最上早生の味なのだと噛みしめながらいただきました。美味しいそばでした。 かぶの漬物も、美味しかったです。
 このそばを打ってみたい思い、店主にそば粉を分けていただけないかとお願いしてみると、少しだけなら分けて下さるということで、このそば粉を2kgほどいただきました。





 2店目は、尾花沢から銀山温泉方向に走ったところにある「百笑屋姫」を選び電話して十割そばがあるかどうかを確認してみることにしました。電話すると、「十割そばをやっているよ。」という返事なので、姫を目指すことにしました。

 場所は、わざわざ行こうと思わない限り到着しないだろうなという所にありました。一面雪の畑の中にある店です。途中で小さな看板がありました。そこには、「口コミの店 百笑屋姫」とあります。
 店に着き、中に入ると、「先ほど電話をくれた人か?」と声をかけられ、「そうです。」と答えながら店の中に入り、一番奥の席に座りました。十割のもりそばをお願いしました。すると、「十割はやっているけど今日は無い。」という返事です。「えッ?!!」と短い返事を返しました。やってるけど、今日は打つ人がいないというのです。狐につままれたようでした。「ご免ね、今日は打つ人がいないから無いんだちゃ。」と追い打ちがあり、我に返ります。無いのではしょうがない。折角来たので、二八のもりの小をお願いしました。うちはもりが良いので小で十分ということでしたので。でも、十割でないのが残念でした。

 店の中を見渡していると、「人生の楽園」に取り上げられた記事があります。2009年6月に放映されたそうです。脱サラして、ご夫婦でそば店を初めたというお二人が店をやられています。2009年放送ですので、放送からはかれこれ7年になるそうです。

 そばを待つ間に、ほうれん草のお浸し、いぶりガッコと今月から採れ始めたというふきの煮物を頂きました。ふきは美味しかったです。また、いぶりガッコは秋田名産ですが、混ざりものが何も入っていないガッコは美味しかったです。「このガッコは美味しいですね。こちらで漬けるのですか?」とうかがうと、「近所の人が漬けている。」とのことです。
 
 そんな会話をしていると、「もり小」が届きました。小ではありません。普通もりより多いです。麺は太く、1.7×2.0mmの麺でした。最上早生を使用しているそうです。奥様が、今日はほんとにすみませんね。十割を食べてもらえなくて。このいぶりガッコ持って行って。」と、新聞紙に包まれた大根1本の大きないぶりガッコを渡されました。「いや、これは申し訳ありません。ちゃんと確認してこなかった私たちにも否があるので。」と返すと、「また、時間を見つけて十割そばを食べに来てくんしょ。」

 そばは食べれませんでしたが、楽しい時間を過ごしました。また必ず来ることを告げて、店を後にしました。
 そばは、太くてシッカリ噛んでいただく、田舎そばですが、玄そば比率が低いので、極端に黒い田舎そばではありません。つなぎが入るので、小麦特有の香りに交じるそばの香りと、つなぎ特有の超ツルッとした食感でした。




 2軒で終わりになると思われた今日の蕎麦店巡りですが、2軒目が「もり小」でしたので、少しだけお腹に余裕があるということで、大石田方面に戻りもう1軒伺うということなりました。そこで、次年子地区に行くことにしました。次年子地区のそば店4軒は、普段はつなぎ有のそばを提供しています。しかし、「そば切り源四郎」は、要予約で十割も提供しているという情報があり、ダメモトで電話を入れました。すると、「30分後なら、今から打つから十割そばを出せる。」というので、うかがう約束をして、尾花沢から大石田に向かいました。

 「そば切り源四郎」のそばは、来迎寺在来種の玄そばをロールで挽いて40メッシュで篩う、粗挽きそばです。そば粉は細かい砂のようです。
 十割そばを待つ間に、ワラビ、きくらげなどが出されました。このワラビは絶品でした。こんなワラビはなかなかいただけないと思います。うかがうと、自家栽培のワラビで、毎年大きな樽で5本ほど塩漬けするそうです。それを塩抜きして出しているそうです。太くてシッカリしたワラビです。このワラビは、欲し方がいれば少し分けて下さるそうです。私はすぐに自宅に帰るわけではないので、頂戴してくるわけにはいきませんでしたが、友人は分けてもらしました。ぶっとくてしっかりしているが、全く固くなく、歯にぬからないでワラビの味がしっかりとしたものでした。

 十割そばが出てきました。十割は少し細めに仕上げているということで、麺体の太さはは1.5mm程度でした。普通のもりそばは、1.8~2.0mm程度で提供されているようです。
 
 十割は湯ごねで水回ししてつなぐそうです。水ではつながらないということです。そばの色は透明感があるなかに、粒が混在しているような粗挽き粉のそばです。外皮は篩う際に殆ど除かれているようです。この蕎麦は、そばの香りがあり、甘みを主張した美味しい蕎麦でした。粗挽き粉の持つ独特のザッパク感があります。殆ど、何もつけず頂いてしまいました。辛汁は鰹節だけでだしを引いているそうで、主張はしないが美味しい辛汁でした。

 もりそばと一緒に、きじ汁もお願いしました。静岡産のきじを使用しつけ汁として提供しているそうです。きじは初めてでしたが、癖は無く、美味しいつゆに仕上がっています。

 来迎寺在来種のこの粉も、店主にお願いして2kgほど分けていただきました。そば粉は、細かな砂粒みたいです。篩に入れると、一瞬で下に落ちるのが想像できます。これを水でつなげることにチャレンジです。前回、この地を訪れた際には、きよそばで同じ来迎寺在来種のそば粉を分けていただきました。きよそばの粉は、石臼挽きで微粒粉を中心とした粉でした。同じ在来種で粗挽きになるとどうなるのかを確認できそうです。

 そば切り源四郎は、千葉県松戸市に分店があり、従妹の方が経営しているそうです。この地から、全ての食材を送付してるそうです。先ほど触れたワラビも送るので松戸でもいただけると良いです。

 店主から面白い話を伺いました。店主は、開店当時に十割そばを提供したいと思っていたそうです。ご本人は、十割そばの方が二八より美味しいと考えている方です。開店前に、たくさんのモニターにそばを食べ比べてもらったそうです。すると、大方の人が二八の方が良いという結果になったそうです。そこで、営業を考え、十割そばの提供をあきらめて、皆が美味しいという二八でのそばを提供することになったそうです。十数年前の環境では、そもそも、十割のそばを食べることの方が稀で、普段食べ慣れているそばを、モニターが美味しいと言ったのではないですかとお話ししました。蕎麦がうまいというより、そばがほんの少し香る小麦粉の香りと、小麦粉のツルットしたのど越しが美味しいの尺度で、そば本来の香りは良くわからず、そば特有のザッパク感ののど越しには慣れていないので違和感が先んじるのだと思いますとお話ししました。
 開店後何年か経過し、やはり十割でそばを提供したいと思い、予約制で十割そばの提供を開始したそうです。念願の十割そばが出せるようになったと嬉しそうにお話しされていたのが印象的でした。こんなやり取りをしている隣の席では、私たちの話を聞きながら、東京から来られたという方が、二八を美味しいと言いながら大盛りを食べています。これが、そばの面白いところですね。蓼食う虫も好き好きです。


真ん中が絶品わらび
きじ汁と十割そば
麺はしっかりしていて、美味しい粗挽きの十割そばです。

2016年3月15日火曜日

そば打ち記録(38) 第7回素人そば打ち段位認定会道南大会 in 長万部

2016年3月12日(土)13日(日)と、二日間に渡り「第7回素人そば打ち段位認定会道南大会」が長万部で行われました。

本大会では、全麺協主催のそば打ち段位試験の初段・二段認定会と、福井で行われる「全日本素人そば打ち名人大会予選会」が行われ、これと同時に十段位団体戦と蟹争奪団体戦が行われるということでした。

ピリピリムードの段位試験や予選会とは異なり、団体戦はチームワークも問われるので、和気あいあい??という雰囲気で開催されるということで、これに急遽参戦してみようとなったわけです。一番の動機は、蟹がもらえるよという言葉に誘われ、参加しますと手を挙げてしまったのです。

長万部に朝の8:00までに到着しようということで、3時に家を出て、3名の札幌新川そばの会のメンバーと一緒に長万部へ向かいました。車中は、ドッキリ発言のオンパレードで、NHK用語では、”じぇじぇじぇ” ”ピックリポン”の連発です。朝2時半起きの私でしたが、全く睡魔に襲われることなく、アクセル全開で6時過ぎには長万部に着いてしまいました。あと2時間何をしよう・・・。。。それでも、仮眠することは無く、ビックリポンが会場が開くまで続きました。というより、大会が終わって札幌に戻るまで続いたのでした。

蟹ゲットを目指して、軽い気持ちで乗った話でしたが、これが、とんだ間違いでした。会場が開き、受け付けをして当日のスケジュールや、参加者リストを拝見して、本当のビックリポンです。
初日に開催された蟹争奪団体戦のメンバーは、北海道のそば打ち団体で名が知れた方ばかりが参加しています。名人や代表や・・・です。我々はというと、3段位の先輩、2段位の2名の先輩までは良いとして、初段の私です。 話が違う違う違うです。
蟹争奪戦の結果は、想像にお任せいたします。しかし、蟹を4人で4杯はGETしました。
来年も来て、絶対に上位入賞を目指そうというお約束事が参加4名の中で取り交わされ、蟹争奪戦は終了でした。
参加チームの一つ : ダースベイダー???
我々の写真は、ありません。というより、見せられません。
2日目の十段位団体戦は、参加者4名の合計段位が10段までなら参加可というイベントです。こちのほうも、名だたる方々が参戦しており、またまたビックリポンでした。故に、結果はまあまあこんなところだろうとう位置に収まりました。

2つのイベントに参加して感じたのは、この大会は多くの方が観戦しているので、緊張感が否が応でも高まるということでした。昨年4月に石狩で受験した初段位試験の際には緊張しませんでしたが、今回は変な緊張感がありました。団体戦であるので迷惑をかけられないという環境と多くの方が観戦しているという環境が緊張を高めるようです。この緊張感は、久しぶりでした。数千人を前に舞台に上がって決められた手順通りに意見を述べる際に経験した緊張感に似ていました。あれ以来ですので十数年ぶりでした。アドリブではなく決められた手順に沿い何かを行うという環境は、緊張感を増します。基準と比較検討されることからくる緊張感なのではないかと分析しています。これを克服するには、練習が一番です。教育学では訓練(Training)ということになります。

さて、本会へ参加したもう一つの理由は、福井そば名人戦の予選会を観戦してみたかったからでした。2組に分かれ、福井で行われる本戦に向けての戦いでした。これは、大変勉強になりました。参加者の方々の水回し、のし、切と比較検討できる機会は幌加内名人戦以来です。一つの気付きは、水回しで「もみ手」をされた方が殆どいなかったことでした。もみ手が禁止されている、減点対象ということではないことを後で確認しましたが、一人もいないということは、行わない理由が何かあるのではないかなという疑問を提示してくれました。蕎麦を打つ姿と、出来上がった蕎麦を確認させていただきましたが、私には何方が優れているのかは判定できませんでした。しかし、そばを打っている際に印象に残った方が一人居られましたが、出来上がった麺は突出して優れている蕎麦ではないのを確認しました。結果は、その方が本戦選出されていました。なにが決め手なのか、良くわかりません。

当日夜には、懇親会が盛大に開催されました。このような懇親会への参加は初めての経験でした。100名ほどの方が一堂に会し、初日の反省会、翌日の激励会、そば打ちの会同士の交流が積極的に行われます。名刺を数名の方に頂戴しましたが、札幌新川そばの会では名刺は無いので、どう対処してよいのか戸惑いました。多くの方が初参加の私たちにも声をかけて下さり、ありがたいことでした。社交辞令も含めて、一度遊びに来てくださいとのお話をした方も居られました。こちらは本気です。そのうちに、本当に伺います(よ)。
懇親会場;かなや
海老は大きかった
翌朝の長万部温泉旅館の朝食会場での出来事は、今回この会に参加して得た最も大きなことであったと思います。朝食会場で食事を終えてゆっくりしていると、前日の福井予選会での審査員長が食事をとられて、周りの方とお話しされていました。盗み聞きをしていたわけではありませんが、自然とお話は聞こえてきます。ある方が、直球でその方に聞きました。「何が決め手なのですか?」と。その方は、「選考会は、段位試験とは異なり評価点数との戦いではなく参加者相互間の戦いです。」「ゆえに、他の人に比べて、どうアピールして優位を示せるかです。」「そうすると、所作を含めて、その方々が醸し出す何らかの情景が需要なんです。」という意味合いのお話をされました。なるほどと納得してしまいました。華があるということです。

このお話を伺い、これまでのもやもやが少し晴れました。
①単に美味しいそばを打つこと。
②全麺協が示す素人そば打ちとして示される手順を忠実に守りそばを打つことで、美味しいそばを打つこと。
③お蕎麦屋さんとして美味しいそばを提供すること。
これらの関係が、簡単な比喩で示せそうだと気付いたのです。

①「単に美味しいそばを打つことを目指す」のは、武道で言うとプロフェッショナルではないが「実践」に強いということ。空手では組手が強いこと。柔剣道では実践に強いこと。しかし、現在の社会環境では実際に戦う場がない(戦うと、刑法に触れる)ので、実際はその実力はなかなか測れないことになります。よって、井の中の蛙になりかねない、あるいは自己満足で終わる。
②「全麺協の段位に応じて美味しいそばを打つ」ということは、武道で言うとプロフェッショナルではないが「型」がきれいであることが前提であること。即ち、形から入るという日本武道の習い順と同じこと。空手や柔剣道では型が上手なこと。型は上手いが実践では弱い場合があること。しかし、現社会で実戦での戦いは無いのでそれは表出されない場合が多いこと。
③「お蕎麦屋さんとして美味しいそばを打つこと」は、武道を越えて、プロの大会で勝負すること。空手や柔道ではアルトメットやキックボクシングなどで強いこと。客が来るか来ないかが勝負の分かれ目で、本当に蕎麦が美味しいという評価だけでは測れない場合があること。

この中で、②の「型」の評価として、「型」の基準に照らして評価するのが段位試験(②-1)で、「型」の出来を相互評価して戦うのが名人戦とかの戦い(②-2)であること。この二つがあるのは、武道では空手だけでしょうか。空手の段位試験と、国体や空手大会で行われる「型の部」が相当します。これは絶対評価と相対評価なので基準が異なることになります。名人戦予選会の選出基準が少し理解できたように思います。空手の型の戦いに非常に近いのだと思います。評価基準はありますが、その基準点の採点には、気、所作・動作、流れ、時間(間)などが与える印象、空気が大きく左右します。これに近いのかもしれません。

うーーん。すっきりです。
しかし、ここまで区分けできて、昨日からの疑問は、
「私は何処をめざそうとしているのか」ということでした。

一日たち、目指していこうと思うのは、
②-2を目指そう。その際に、①が常に最終目標であることを忘れないようにしよう。
②-1は、②-2を目指す過程で一緒に向上するので、一つのメルクマークに使用しよう。

ということで、この会に参加したことは、今後の方向性に大きく影響したかもしれません。
このような機会にお誘いいただいた、札幌新川そばの会の先輩諸氏に感謝です。
でも、名刺くらいは必要かもしれません。ご挨拶した時に困ります。それと、参加団体はみなさん、おそろいのTシャツや、ポロシャツを着ているので、これだけでもチームワークについては加点ですね。この辺の反省も含めて、来年も参加して、上位入賞して、大きな蟹箱をゲットします。そうでした、来年は長万部ではなく、せたな町で開催されるそうです。賞品は蟹ではなく、「でっかいホタテ」と本当においしい「生岩のり」を出しますと、せたな町のK氏が仰っていたので、ここに記録しておきます。1年経つと忘れてしまうので。

最後に、このような大変な会が、道南地区のそば協会で行われていることは素晴らしいことだなと思いました。皆さん準備段階から終わるまで本当に御苦労されたのだと思います。一参加者として御礼申し上げます。蟹もありがとうございました。二次会も楽しかったです。

2016年3月6日日曜日

そば紀行(7) 並木藪蕎麦

老舗の並木藪蕎麦です。

 前日に、山形県鶴岡市の雪の中のニューウェーブそば店から、東京下町の超老舗の浅草の並木藪蕎麦に伺いました。そば粉十割で、卵つなぎで提供される蕎麦がどんなものなのか大変興味があります。また、3箸半でなくなる蕎麦の量と、辛いと言われるそば汁を経験してみたいとの思いで伺いました。

 浅草雷門前の並木藪蕎麦の前は、行列ができていました。こんなに混んでいるのですね。
中を覗くと、驚いたことに高校生の団体が7割ほどの席を占めています。修学旅行なのかなと思います。浅草ですので元々観光地で、加えて、東京スカイツリーにも近いですので、最近は浅草界隈が修学旅行コースになっているのかもしれません。

 数分待ち、席に着くと、私は席に着くなり、ざる蕎麦を頼みました。
私が通された席は相席で、隣の年輩の方は蕎麦前で焼き海苔、板わさ、天ぷらで一杯やっています。向かいの二人は、何やら怪しい男女で、想像するに地方から東京に旅行で来られたのだと思います。二人は、「東京の(江戸の)蕎麦は良いね、私たちには醤油が濃いという文化が無いからね。」と言う会話が勝手に私の耳に飛び込んできます。これが、東京の老舗蕎麦屋の風景なのですね。別のテーブル席では、高校生諸氏が大盛天ぷら蕎麦をほおばっています。こちらは、「この天ぷらエビが一杯だね。」と。
 
 前日の山形県月山の麓の蕎麦屋と、今目の前で展開されている蕎麦屋の状況の違いは、蕎麦屋では、その環境で大きな違いがあるなと思いめぐらせていました。すると、ざる蕎麦が運ばれてきました。
 この量が3箸半かと感心です。本当に少ないです。茹であがりで110から120g程度ではないかと思います。前日のそば店の3分の1程度の量です。麺は1.2mm~1.3mm程度にきれいに揃えられています。手で切った麺ではないことは明らかです。 相当以前より並木藪蕎麦では、十割そばで卵繋ぎで、手こね、機械のし、機会切りと、堀田平七郎さんの本に記載されています。



 汁は確かに辛いです。蕎麦下3cmに汁をつけてたぐると、最後に汁の辛さを感じます。辛いからこそ、汁を一杯つけられないので、そばの味と香りを感じた後に、汁の塩気と甘みを感じます。この蕎麦の味が先で汁を後から感じることで、蕎麦を感じるのでしょうね。江戸末期から、蕎麦の辛汁が辛い(濃い)理由は、蕎麦と汁を別々に感じさせ、最後に統合させる食べさせ方として開発されたものなのでしょう。確かに汁は辛いけど、美味しいそば汁でした。そば湯で割ると、その辛さが強いことを一層感じました。

 私が現在作っている辛汁は、この並木藪蕎麦の辛汁と、室町砂場の辛汁、有楽町更科の辛汁、大西さんの辛汁、かないまるさんの辛汁のかえしの配分と、だしの成分を基に、色々試しながら現在二つの辛汁が出来上がっています。切れの良い辛汁と、旨みが高い辛汁の二種類です。どちらも美味しくなりました。この二つの辛汁を使って、産地が異なソバにどちらの辛汁が合うのかを検討しているところです。まだまだ、結論が出ません。様々な産地のソバを使って研究し、色々なお店に伺いながら辛汁と蕎麦の相性を経験しながら研究していけば良いと考えています。そのうちにこれというのが見つかるかもしれません。

2016年3月5日土曜日

そば紀行(6) 山形県鶴岡市月山大梵字 と 風土

  山形県鶴岡市にニューウェーブのそば店があるということで、鶴岡市内にあるお店と、少し離れた月山の麓にあるお店に伺いました。

 最初に、まだ雪深い月山の麓にある「大梵字」に伺いました。
この店がある地域は朝日地区と言われ、この地では朝日地域産ソバが採れます。このそば粉を使用しているお店で、十割そばを提供しています。

 鶴岡駅から庄内交通バス鶴岡湯殿山線で45分ほど揺られると、「月山あさひ博物村」に着きます。ここにあるのが、大梵字です。色々な雑誌で紹介されているお店で、地元産そば粉で十割そばにこだわったお店です。そもそもの開業は、第3セクターとして開始されたようです。是非一度行ってみたかったお店で、今回初めて伺うことができました。
朝日地区で栽培しているそば種は、デワカオリです。デワカオリの十割そばを提供する店が少ないので、ある意味貴重な存在です。
大梵字は雪の中


 頼んだのは、ざるそばでした。最初に、そば茶と赤かぶ漬けが出てきました。この赤かぶ漬けは美味しかったです。歯ごたえあり酸味と塩加減の良い赤かぶ漬けを摘まんでいると、ざるそばが来ました。少し大きな笊一面に、少し太いそばが笊の底が見えないほど乗っています。その量は、通常の1.5から1.8人前はありそうで、ボリュームがあります。また、そば豆腐も付いていました。
 蕎麦麺の太さは、1.5~1.8mmで、同じ山形県の大石田地区の蕎麦麺の太さと同じくらいでした。麺はしっかり茹でられた後に〆てあります。汁は、鰹だしで辛みは丁度良かったです。蕎麦湯は、薄すぎて蕎麦の香りを感じませんでした。



 食べ終わり、帰路のバスまで時間があるのでお店の中をグルット見渡すと、なにやら「ご自由に」という文言が目に飛び込んできました。良くみると、「自家製甘酒 ご自由にどうぞ」と書いてあります。甘いもの大好きな私は、立ち上がり、店の方に「甘酒いただきます」と声をかけて頂戴しました。米と米麹で造ったと思われるこれは、甘すぎず軽い甘酒で美味しかったです。お代わりして2杯いただきました。

 帰りのバスが来るまで、道の駅で時間を潰して、月山ワインを2種(葡萄と山葡萄)と月山ジュース3種(葡萄と山葡萄と柿)を購入しました。帰路のバスは、往路のバスの運転手さんと同じ方でした。同じ方が終点で折り返して往復するのですね。私も、折り返しです。

 鶴岡市内に入りかけたところでバスを降り、もう1軒の目的の店へ雪の中を歩いて向かいました。その店は、今行ってきた大梵字の立ち上げに関わり、その後、後任に大梵字を引継ぎ、自身のお店を開業した方で、「風土」というそば屋を開いています。自家製粉です、手挽きで丸ぬきを石臼で挽いている店で、これも、一度は伺ってみたかったお店です。バスを降りて、20分くらい雪の中を歩くと、風土に着きました。
風土の入口
店の前には、本日のそばとして、「山形朝日産と福井県産在来種」と書いてあり、いきなり興味をそそります。店に入り、メニューを見ると、「そば切り」と「粗挽き」があるので、両方をお願いしました。
本日の蕎麦のルーツ
製粉は店主自ら石臼を手で回しているそうで、「何しろこれが一番大変です。」とのことでした。石臼を手で挽くのは相当時間がかかりますし、大変なのだろうなと思います。「歩留まりは45%以下かな。」とのことです。デワカオリと福井県産をブレンドしてそばを打たれるそうです。1番粉に2番粉を加えて、粗挽きを加えるというようなブレンドになるのだろうと想像しながら、ざるそばを待ちました。店主によると、このブレンドでは生粉打ちでは麺が繋がらないので、ほんの少しつなぎを加えていますとのことでした。基本的につなぎを加えた蕎麦は、つなぎが全面に出てしまい、私としては蕎麦を楽しめないという意見でした。ということで、実はこの段階で、折角来たのにそれは残念と心の中で思っていました。

 そうしていると、粗挽きのざるそばが運ばれてきました。麺の全体の色は更科に近い色合いで、そこに粗挽き粉が入り込んでいるような蕎麦麺でした。粗挽き特有のザッパク感の強いのど越しと、香りが良く美味しいそばでした。あれ、「つなぎを感じない」と思いました。ほんの少しつなぎを加える程度であれば、ほとんどつなぎの存在を隠せるのだということを初めて体験しました。美味しいそばでした。山形県朝日地区(地元)産デワカオリと福井県産在来種のブレンドによる蕎麦です。

 そばの太さは、厚みが1.0~1.2mmでこの厚さを基に少しだけ平麺で切っています。汁は、焼き干、真昆布、本節、宗田節、鯖節、醤油、味醂、砂糖で造っているそうです。あっさり、切れがあるそば汁でした。

風土 粗挽き
大石田の蕎邑でいただいた蕎麦と似ているなという感想です。多分粒度分布の構成が近いのだろうと思います。
 福島県山都地区のそば店「蕎邑」より歩留まりを下げて更科感を上げて、そこに粗挽き粉に存在感を持たせるそばでした。そのために、ほんの少しですがつなぎの力が必要になる。そのブレンドの差が、蕎邑の生粉打ちで行くのか、風土のほんの少しでもつなぎを加えるのか、という違いとなるのではないかと思いました。微妙なブレンドですね。
二つの蕎麦の写真を見ると良く分かります。
山形県鶴岡市 風土の粗挽き
福島県山都 蕎邑 もり蕎麦
蕎麦をいただいた後に、店主(佐久間雄二さん)と色々とお話しさせていただき、勉強になりました。このつなぎの使い方は、知っていて損はないと思いながら、これまでの「つなぎは、決して入れるべからず。」というパラダイムが少しだけ変わりました。使いようはあるのかもしれません。
とは言え、つながる方法がありそうだなとも思います。