2015年 大晦日
天候:曇り
気温:マイナス1℃
本日、2015年そば打ち染めです。大晦日の年越しそばを、札幌新川そばの会の開放教室に打ちに行きました。
2世帯分だけ打てばよいので、2kgにして、1回目は札幌新川そばの会のそば粉を用いて、2回目は山形の「ふうりゅう」というそば店で分けていただいた、来迎寺在来種そば粉で打ちました。
<1回目>
そば粉:札幌新川そばの会提供のそば粉
品種:キタワセに近いそば種
重量:1kg
加水量(率):440ml(44%)
1.2mmに伸すことができました。やはり、札幌新川そばの会のそば粉は、生粉打ちに向くように研究されたそば粉です。
こねの段階で、纏るとすぐにテリが出てきます。ほとんど捏ねなくても、まとめるとすぐにテリが出てきます。2回目に打ったそば粉や、先回のそば粉とは、大きな違いです。製粉する際の、石臼の回転速度と、篩のメッシュによるのだと思われます。
切り終えたところで、ゴミは全くありませんでした。これも、この1年間の進歩かな?と思いましたが、粉のせいです。
<2回目>
先回同様、山形県大石田の来迎寺在来種で十割そばを提供している「ふうりゅう」そば店から分けていただいた、来迎寺在来種です。
そば粉:山形県 大石田町 「ふうりゅう」そば店提供
品種:来迎寺在来種
製粉:そういえば、うかがうのを忘れてました。
重量:1kg
加水量(率):450ml(45%)
粉をふるった段階で、先回の「きよ」そば店の粉とは大きな違いがありました。比較的、粉の感じは札幌新川そばの会のそば粉に似ています。もちろん、一粒一粒をよく見ると、甘皮近くの成分も多く含んでいるなと感じます。
水回しでは、450mlと、普通の量で纏りました。捏ねの初期段階では、この粉も少し割れましたが、早い時期で解消しました。
のしに入ると、札幌新川そばの会の名人から、種々ご指導いただきながら最後まで進みました。
この間にご教授いただいた内容は、あまりに多いので、ここで述べるのはやめておきます。
本当に勉強になりました。
こちらのそばは、名人の手を借りながら、1.2mmまでのせました。
どちらのそばも、人に差し上げても大丈夫かなというところまで来ました。
この1年間、本当にそば打ちの勉強が進みました。
読んだ本:32冊
読み終えていない本:8冊
読んだ論文:26報
読んだコミック:1種15巻
雑誌:数は不明
そして、そば打ちの実践の場で教えていただいたこと、
96項目
来年から、これらから学んだことを少しずつ纏めていければよいなと思います。
2015年12月31日木曜日
2015年12月30日水曜日
(記録)つゆ造り(7) 辛つゆ と 甘つゆ
2015年12月30日
辛つゆと、甘つゆを作りました。
甘つゆは、辛つゆを基にして、それをアレンジです。
今回のだしは、本枯節だけでなく、宗田節、鯖節、ムロアジを用いた、大西流を参考にしたものの第2段です。前回とはかえしが異なります。
年越しそば用に、ご近所さまと家族のために、切れの良いつゆではなく、今はやりの旨みが残るつゆを選択です。甘つゆにはこちらの方が合うと思いますので、こちらを選択しました。
最初は、甘つゆ用(4種のだし)と、辛つゆ用(普段造る本枯節のみ)のニ種類のだしを作成しようと思っていたのです。しかし、お願いしていた本枯節が、厚削り、または、中厚削りだと思っていたのですが、袋を開けてビックリ薄削りでした。和風だしにはもってこいの本枯節の花かつお節です。そばだしを引くには薄削りでは難しいので、家に残っていた本枯節で引けるだし量を考えると、どちらか一種類しか作成できなくなったという次第でした。
<だし>
材料:
抽出時間 45分
<かえし>
材料
醤油/生醤油/安藤醸造 1000 ml
砂糖/きび本搾り砂糖/中日本氷糖㈱ 190 g
味醂/九重櫻/九重味醂株 220 g
純米酢/米酢/ミツカン 100 g
<辛つゆ>
だし 1200ml
かえし 400ml
<甘つゆ>
だし 950ml
昆布だし 450ml
かえし 150ml
酒 50ml
味醂 少々
辛つゆと、甘つゆを作りました。
甘つゆは、辛つゆを基にして、それをアレンジです。
今回のだしは、本枯節だけでなく、宗田節、鯖節、ムロアジを用いた、大西流を参考にしたものの第2段です。前回とはかえしが異なります。
年越しそば用に、ご近所さまと家族のために、切れの良いつゆではなく、今はやりの旨みが残るつゆを選択です。甘つゆにはこちらの方が合うと思いますので、こちらを選択しました。
最初は、甘つゆ用(4種のだし)と、辛つゆ用(普段造る本枯節のみ)のニ種類のだしを作成しようと思っていたのです。しかし、お願いしていた本枯節が、厚削り、または、中厚削りだと思っていたのですが、袋を開けてビックリ薄削りでした。和風だしにはもってこいの本枯節の花かつお節です。そばだしを引くには薄削りでは難しいので、家に残っていた本枯節で引けるだし量を考えると、どちらか一種類しか作成できなくなったという次第でした。
<だし>
材料:
鰹節 50 g 宗田鰹節 50 g 鯖節 50 g ムロアジ 40 g 始の水量 3000 ml 上がり水量 2150 ml 歩留り 71.7% 鰹比率 8.8% |
<かえし>
材料
醤油/生醤油/安藤醸造 1000 ml
砂糖/きび本搾り砂糖/中日本氷糖㈱ 190 g
味醂/九重櫻/九重味醂株 220 g
純米酢/米酢/ミツカン 100 g
1カ月以上寝かしたかえしです
<辛つゆ>
だし 1200ml
かえし 400ml
<甘つゆ>
だし 950ml
昆布だし 450ml
かえし 150ml
酒 50ml
味醂 少々
甘つゆ と 辛つゆ |
2015年12月28日月曜日
山形県大石田町 来迎寺在来種そば
2015/12/29
山形県大石田町のきよそばでいただいた来迎寺在来種を、生粉打ちしていただいた結果報告です。
結論は、来迎寺そばは、そばの香り、味ともに大変良いそばでした。
最初は、キタワセ種を頂くときと同じ時間で茹でました。すると、キタワセに比べて少し硬めに仕上がりました。そのため、噛む回数が少し増えます。味と香りを感じますが、それほど味と香りが良いとは思えませんでした。
ところが、息子が歯が痛いと言うので、普段より軟らかめに茹でて欲しいというので、少し長い時間茹でて、麺を柔らかす仕上げてみました。すると、「このそば美味しいね?」という反応でした。普段は、硬く茹でたそばが好きな人ですが、面白い反応でした。そこで、少し食べてみると、硬さは左程柔らかくなっていませんが、味と香りが別物でした。美味しいそばに変身です。
結論は、来迎寺そばは、そばの香り、味ともに大変良いそばでした。
最初は、キタワセ種を頂くときと同じ時間で茹でました。すると、キタワセに比べて少し硬めに仕上がりました。そのため、噛む回数が少し増えます。味と香りを感じますが、それほど味と香りが良いとは思えませんでした。
ところが、息子が歯が痛いと言うので、普段より軟らかめに茹でて欲しいというので、少し長い時間茹でて、麺を柔らかす仕上げてみました。すると、「このそば美味しいね?」という反応でした。普段は、硬く茹でたそばが好きな人ですが、面白い反応でした。そこで、少し食べてみると、硬さは左程柔らかくなっていませんが、味と香りが別物でした。美味しいそばに変身です。
2015年12月27日日曜日
そば打ち記録(30) 2015/12/26 札幌新川そばの会にて
2015年12月26日
天候:曇り
気温:マイナス1℃
<1回目>
そば粉:福島県 喜多方市ふるさと振興㈱提供
品種:山都在来種
製粉:11月24日
重量:1kg
加水量(率):550ml(55%)⇒最終的に650mlは入っています。
先日、喜多方市山都の喜多方市ふるさと振興㈱で購入してきた、在来種のそば粉1kgでそば打ちにチャレンジです。
天候:曇り
気温:マイナス1℃
<1回目>
そば粉:福島県 喜多方市ふるさと振興㈱提供
品種:山都在来種
製粉:11月24日
重量:1kg
加水量(率):550ml(55%)⇒最終的に650mlは入っています。
先日、喜多方市山都の喜多方市ふるさと振興㈱で購入してきた、在来種のそば粉1kgでそば打ちにチャレンジです。
粉は、ある程度水分を保有している粉と感じました。水回しを開始し、500mlを加えても纏りません。550ml入れて初めてまとまりました。ところが、捏ねるとひび割れしてしまい、このまま進んでも切れてしまうので、少し水を加えてねり直しました。数回同じ作業を行い、少し柔らかめですが、何とか捏ねあがり、のしに移ることができました。麺体が切れやすい状態は続いていましたが、1.2-3mmの厚さまでのせました。
ところがです、切りに入ると、全ての麺が数センチメートルに切れ切れになってしまいました。私の前で打っていた大先輩のT氏曰く、「そのそばは、纏らないと思うよ」「粉が古いんじゃないの」と言われました。なんと優しい💗お言葉。製粉は11月24日なので、1か月前です。古いと言えば古いのかもしれませんが、・・・。1カ月なので何とかなるのではと。
水回しが悪かったのかもしれません。やはり、札幌新川そばの会のそば粉は、打ちやすいように製粉されていることを改めて感じます。難しい粉にチャレンジということで、様々な産地の粉を集めて、そば打ちにチャレンジを始めましたが、今日の第一ラウンドは、KOされました。ここまでの厚さにして切れない生粉打ちそばを打てる腕は、まだ無いということでした。水回しが最も重要と言われて来ましたが、また、勉強のやり直しデスネ❗
<2回目>
では、ということで別の粉を取り出しました。先日、山形県大石田の来迎寺在来種で十割そばを提供している「きよ」そば店から分けていただいた、来迎寺在来種です。
そば粉:山形県 大石田町 きよそば店提供
品種:来迎寺在来種
製粉:不明
ところがです、切りに入ると、全ての麺が数センチメートルに切れ切れになってしまいました。私の前で打っていた大先輩のT氏曰く、「そのそばは、纏らないと思うよ」「粉が古いんじゃないの」と言われました。なんと優しい💗お言葉。製粉は11月24日なので、1か月前です。古いと言えば古いのかもしれませんが、・・・。1カ月なので何とかなるのではと。
水回しが悪かったのかもしれません。やはり、札幌新川そばの会のそば粉は、打ちやすいように製粉されていることを改めて感じます。難しい粉にチャレンジということで、様々な産地の粉を集めて、そば打ちにチャレンジを始めましたが、今日の第一ラウンドは、KOされました。ここまでの厚さにして切れない生粉打ちそばを打てる腕は、まだ無いということでした。水回しが最も重要と言われて来ましたが、また、勉強のやり直しデスネ❗
新そばだったので、残念。再チャレンジですね。 |
では、ということで別の粉を取り出しました。先日、山形県大石田の来迎寺在来種で十割そばを提供している「きよ」そば店から分けていただいた、来迎寺在来種です。
そば粉:山形県 大石田町 きよそば店提供
品種:来迎寺在来種
製粉:不明
重量:1kg
加水量(率):490ml(49%)
粉を篩に入れると、篩う前にフワーと全ての粉が篩の下に落ちました。細かな粉です。
水回しでは、490mlと、多めに水が入りました。捏ねの初期段階では、この粉も割れました。こねが進むと水が出てきて、しっとりと艶がでました。先ほどの粉は、この段階でもなかなか艶が出ませんでした。それでも、そばの会のそば粉を打つ時に比べると多めに水が入っています。
その後、のしに入り、「どうも、これ以上薄くすると切れるな?」という感じがありました。そこで、普段のそばの厚さに比べると、0.1-2mmほど厚い(1.4-5mmはある)ところで、のしを止めました。そう云えば、「きよ」そばの麺は結構太かった記憶です。思い出しました。山形県大石田町でいただいたそばは、4店全てが太いそばでした。きよそばさんの麺は、1.5-1.7mmありました。そば粉の限界なのか、このそば粉の美味しい麺の厚さがこの厚みなのか不明ですが、お店では太麺でした。
粉の質にて、麺体の厚さを制御されるということがあるのでしょうか?という疑問が沸いてきました。
私の目標は、どんな粉でも、1.2mmまではのしたいと思います。しかし、まだ、そこまで腕が無いので途中であきらめ、ここまでかな?というところで仕上げてしまいました。良かったのか?悪かったのか?思案中です。
粉を篩に入れると、篩う前にフワーと全ての粉が篩の下に落ちました。細かな粉です。
水回しでは、490mlと、多めに水が入りました。捏ねの初期段階では、この粉も割れました。こねが進むと水が出てきて、しっとりと艶がでました。先ほどの粉は、この段階でもなかなか艶が出ませんでした。それでも、そばの会のそば粉を打つ時に比べると多めに水が入っています。
その後、のしに入り、「どうも、これ以上薄くすると切れるな?」という感じがありました。そこで、普段のそばの厚さに比べると、0.1-2mmほど厚い(1.4-5mmはある)ところで、のしを止めました。そう云えば、「きよ」そばの麺は結構太かった記憶です。思い出しました。山形県大石田町でいただいたそばは、4店全てが太いそばでした。きよそばさんの麺は、1.5-1.7mmありました。そば粉の限界なのか、このそば粉の美味しい麺の厚さがこの厚みなのか不明ですが、お店では太麺でした。
粉の質にて、麺体の厚さを制御されるということがあるのでしょうか?という疑問が沸いてきました。
私の目標は、どんな粉でも、1.2mmまではのしたいと思います。しかし、まだ、そこまで腕が無いので途中であきらめ、ここまでかな?というところで仕上げてしまいました。良かったのか?悪かったのか?思案中です。
一応、そばとして食べられました。 |
2015年12月26日土曜日
札幌新川そばの会 2015年納会
本日(12月26日)、札幌新川そばの会は、2015年の納会を行いました。
会長の乾杯で開始です。
札幌新川そばの会の納会は、昨年に続き2回目の参加です。そば打ちを始めて、1年6ヶ月になったことを改めて感じました。
札幌新川そばの会納会では、参加者が1品持ち寄りで開催されます。飲物を含め、こんなにたくさんの酒が飲めるのか?という量が集まります。料理も同様で、こんなに食べられないという量で会が開始されますが、最後には何も残らないという凄まじさです。そば好きの皆さんの、「胃は普通ではない」??と、昨年感じ、今年は確信しました。
日本酒は、一升瓶数本がテーブルに並び、隣のテーブルでは、そば鮨をたくさん握っています。ビールは大きな大きなステンレスのボーールに氷と共に一杯入っています。料理は、準備開始の段階で、写真のようです。あくまで、掲載の写真は準備の初期段階ですので、開始段階ではテーブルに隙間がありません。これに加え、天むす、稲荷そば、そば豆腐、漬物数種、プロの仕出し料理、ロマン亭パイ&ケーキ・・・、極めつけは美味しい数種のパンとタルト。気合が入ってます。
昨年と今年の違いは、参加者がたくさん居られたということです。途中で数えた際に、25名ほど居られたので、開始段階では、あと3-4名は居られたのではないかと思います。会に、人が増えるということは、活気があってよいです。元々、活気があり、自由奔放の会ですが、今年の11月からは、新そばも美味しいこと(会長の戦略で、前述ブログで種明かししてます)が一層拍車をかけているのか??もしれません。
初めての方にも、先輩がMan to Manで、最後まで丁寧に指導されるので、皆さん、帰る際にはMy SOBAをお持ち帰りとなります。これも、良い効果を生んでいるのだと思います。
是非、初心者で、十割の美味しいそばが打ってみたいという方にはお薦めです。
今年は、会にとって残念なことが年の瀬にありました。準名人の瀬川さんが他界されました。以前より病院に入院されていましたが、入院中も札幌新川そばの会に顔を出され、我々を指導くださいました。来られると小職の前に来てくださり的確なご指導をたくさん頂戴しました。本当に残念です。ご冥福をお祈り申し上げます。札幌新川そばの会では、献杯を行いご冥福をお祈りいたしました。
来年の納会は、全員元気で出来ると良いです。
今年も、残すところ5日となります。大晦日の札幌新川そばの会は、会場を開放し、年越しそばを自由に打てます。今年は、年越しそばのために、3kgのそば粉をキープしました。年越しからお正月まで、そばを食べるぞという意気込みで打ちます。
会長の乾杯で開始です。
札幌新川そばの会の納会は、昨年に続き2回目の参加です。そば打ちを始めて、1年6ヶ月になったことを改めて感じました。
札幌新川そばの会納会では、参加者が1品持ち寄りで開催されます。飲物を含め、こんなにたくさんの酒が飲めるのか?という量が集まります。料理も同様で、こんなに食べられないという量で会が開始されますが、最後には何も残らないという凄まじさです。そば好きの皆さんの、「胃は普通ではない」??と、昨年感じ、今年は確信しました。
日本酒は、一升瓶数本がテーブルに並び、隣のテーブルでは、そば鮨をたくさん握っています。ビールは大きな大きなステンレスのボーールに氷と共に一杯入っています。料理は、準備開始の段階で、写真のようです。あくまで、掲載の写真は準備の初期段階ですので、開始段階ではテーブルに隙間がありません。これに加え、天むす、稲荷そば、そば豆腐、漬物数種、プロの仕出し料理、ロマン亭パイ&ケーキ・・・、極めつけは美味しい数種のパンとタルト。気合が入ってます。
酒が・・・何本。。。 |
まだ、半分です。 |
初めての方にも、先輩がMan to Manで、最後まで丁寧に指導されるので、皆さん、帰る際にはMy SOBAをお持ち帰りとなります。これも、良い効果を生んでいるのだと思います。
是非、初心者で、十割の美味しいそばが打ってみたいという方にはお薦めです。
今年は、会にとって残念なことが年の瀬にありました。準名人の瀬川さんが他界されました。以前より病院に入院されていましたが、入院中も札幌新川そばの会に顔を出され、我々を指導くださいました。来られると小職の前に来てくださり的確なご指導をたくさん頂戴しました。本当に残念です。ご冥福をお祈り申し上げます。札幌新川そばの会では、献杯を行いご冥福をお祈りいたしました。
来年の納会は、全員元気で出来ると良いです。
今年も、残すところ5日となります。大晦日の札幌新川そばの会は、会場を開放し、年越しそばを自由に打てます。今年は、年越しそばのために、3kgのそば粉をキープしました。年越しからお正月まで、そばを食べるぞという意気込みで打ちます。
2015年12月19日土曜日
そば打ち記録(29) 札幌新川そばの会にて 2015/12/19
2015/12/19
いよいよカウントダウンの2015年です。札幌新川そばの会でのそば打ち教室は、今日と来週を残すのみとなりました。新年を迎えると、毎年。1月は教室はお休みです。来週の26日は教室終了後に打ち上げ会があります。毎年、参加者が一品持ち寄りによる、お昼から夕方にかけて、ゆっくり1年の反省?を行いながら、持ち寄り料理と無くなるまでお酒を飲む会です。一滴も、お酒を飲めない私も、沢山の話が聞けるので、楽しみな会です。
今日のそば打ち
天候:雪のち曇り
気温:1℃
今日は、2種の粉で2回打ちました。今日のそばは、会社の後輩が半分取りに来るので、12時までに打ち上げ予定でそば打ち開始しました。
<1回目>
そば粉:厚田産そば粉(札幌新川そばの会の粉)
品種:不明で、キタワセに他の種が混ざっている
重量:1kg
加水量(率):460ml(46%)
最初の予想より、大目に水が入りました。四つだし終了段階で、台形の麺体になってしまいました。前回も同様でした。今、この状況に至る前段階で、台形の短い部分がどのような状態で出来上がったのかを考えてみました。1辺の1回目と、2辺目の1回目の四つだしが出切れていないのが原因(この2つの角が直角まで(そのちょっと手前まで)出ていないことだと分かりました。特に、2辺目の1回目の四つだしに問題がありそうです。今日は、これが分かったのは大収穫です。
切は、使用したまな板があまりよくなく、切っていると動いてしまうので、途中で変えました。最初にしっかり道具の準備をしていなかったことの反省でした。
<2回目>
そば粉:音威子府産
品種:キタワセ(新そば)
使用部位:丸抜き
挽き方:石臼挽き
製粉者:加藤農場
篩 : 35メッシュ
重量:1kg
加水量:450ml(45%)
最初の水回しで、粉と水の結合に抵抗を感じながら手を動かしました。少し動かし過ぎで、だまがいくつか気になりました。それをつぶしながら、水がいきわたっていない粉に含ませようとしながら手を動かしましたが、1回目に比べると回り方が良くないなと感じつつ進みました。加水がほんの一振り足りなかったかなと思いながら、捏ねへと進みました。丸出し、四つだしは1回目より良く、四つ出し後の状態は、1回目より良かったです。ねじれもあまりなく、そこそこの薄さにのしあがりです。
切に入り、切り始めると、1回目に比べて多くのゴミが出ます。麺が途中で切れた状態を久しぶりに受け入れながら切り終えました。めんが途中で切れたのは、水回しが余り良くなかったのが原因と思われます。
顧問から、麺を切る際に、包丁の先が麺の途中から降りるときがあるので、その際に先の方の麺が切れているのではと指摘を頂きました。ストロークが大きく、手を引き過ぎていたようです。
数回前に、このことに気付き、修正したはずなのですが、まだまだ癖が治っていないようです。立ち位置か、体の向きか、麺をまな板に置く位置などを修正する必要があります。再修正です。ご指摘ありがとうございました。
今日は、途中でスクレパーが手の甲に当たり、少し切れました。朝食でいただいたヨーグルト占いでは、”ラッキー”であったのにと思いました。この程度で済んだのはラッキーか?!
今日は、LINE新川そばの会で話題のシュトーレンを頂戴する約束の日です。こちらは、大きなシュトーレンをGetして、本当にラッキーでした。本当に美味しいです。食べるの勿体ないです。
1年ぶりに、札幌新川そばの会の会員の方で、工房をお持ちで、麺棒等を提供してくださいる方がそばの会に来られました。巻棒で長さ1200cmで直径3cmの物が1本欲しいと、口約束です。これは、もし手に入ればラッキーです。
今日の札幌新川そばの会は、9時半頃には満席で、その後に来られた方は待ちの状態でした。参加者が秋口から増え、そのままの状態なので、今年は年末まで盛況です。麺棒は売れる、だしやかえしの材料も売れ、このまま来年まで、ワイワイ進むと良いです。教授側に回らなければならない先輩諸氏や事務方は、大変だと思います。若手(?若くはないが、ちょっとだけ先輩)は、雑用を一所懸命頑張ります。
いよいよカウントダウンの2015年です。札幌新川そばの会でのそば打ち教室は、今日と来週を残すのみとなりました。新年を迎えると、毎年。1月は教室はお休みです。来週の26日は教室終了後に打ち上げ会があります。毎年、参加者が一品持ち寄りによる、お昼から夕方にかけて、ゆっくり1年の反省?を行いながら、持ち寄り料理と無くなるまでお酒を飲む会です。一滴も、お酒を飲めない私も、沢山の話が聞けるので、楽しみな会です。
今日のそば打ち
天候:雪のち曇り
気温:1℃
今日は、2種の粉で2回打ちました。今日のそばは、会社の後輩が半分取りに来るので、12時までに打ち上げ予定でそば打ち開始しました。
<1回目>
そば粉:厚田産そば粉(札幌新川そばの会の粉)
品種:不明で、キタワセに他の種が混ざっている
重量:1kg
加水量(率):460ml(46%)
最初の予想より、大目に水が入りました。四つだし終了段階で、台形の麺体になってしまいました。前回も同様でした。今、この状況に至る前段階で、台形の短い部分がどのような状態で出来上がったのかを考えてみました。1辺の1回目と、2辺目の1回目の四つだしが出切れていないのが原因(この2つの角が直角まで(そのちょっと手前まで)出ていないことだと分かりました。特に、2辺目の1回目の四つだしに問題がありそうです。今日は、これが分かったのは大収穫です。
切は、使用したまな板があまりよくなく、切っていると動いてしまうので、途中で変えました。最初にしっかり道具の準備をしていなかったことの反省でした。
<2回目>
そば粉:音威子府産
品種:キタワセ(新そば)
使用部位:丸抜き
挽き方:石臼挽き
製粉者:加藤農場
篩 : 35メッシュ
重量:1kg
加水量:450ml(45%)
最初の水回しで、粉と水の結合に抵抗を感じながら手を動かしました。少し動かし過ぎで、だまがいくつか気になりました。それをつぶしながら、水がいきわたっていない粉に含ませようとしながら手を動かしましたが、1回目に比べると回り方が良くないなと感じつつ進みました。加水がほんの一振り足りなかったかなと思いながら、捏ねへと進みました。丸出し、四つだしは1回目より良く、四つ出し後の状態は、1回目より良かったです。ねじれもあまりなく、そこそこの薄さにのしあがりです。
切に入り、切り始めると、1回目に比べて多くのゴミが出ます。麺が途中で切れた状態を久しぶりに受け入れながら切り終えました。めんが途中で切れたのは、水回しが余り良くなかったのが原因と思われます。
顧問から、麺を切る際に、包丁の先が麺の途中から降りるときがあるので、その際に先の方の麺が切れているのではと指摘を頂きました。ストロークが大きく、手を引き過ぎていたようです。
数回前に、このことに気付き、修正したはずなのですが、まだまだ癖が治っていないようです。立ち位置か、体の向きか、麺をまな板に置く位置などを修正する必要があります。再修正です。ご指摘ありがとうございました。
今日は、途中でスクレパーが手の甲に当たり、少し切れました。朝食でいただいたヨーグルト占いでは、”ラッキー”であったのにと思いました。この程度で済んだのはラッキーか?!
今日は、LINE新川そばの会で話題のシュトーレンを頂戴する約束の日です。こちらは、大きなシュトーレンをGetして、本当にラッキーでした。本当に美味しいです。食べるの勿体ないです。
1年ぶりに、札幌新川そばの会の会員の方で、工房をお持ちで、麺棒等を提供してくださいる方がそばの会に来られました。巻棒で長さ1200cmで直径3cmの物が1本欲しいと、口約束です。これは、もし手に入ればラッキーです。
今日の札幌新川そばの会は、9時半頃には満席で、その後に来られた方は待ちの状態でした。参加者が秋口から増え、そのままの状態なので、今年は年末まで盛況です。麺棒は売れる、だしやかえしの材料も売れ、このまま来年まで、ワイワイ進むと良いです。教授側に回らなければならない先輩諸氏や事務方は、大変だと思います。若手(?若くはないが、ちょっとだけ先輩)は、雑用を一所懸命頑張ります。
2015年12月17日木曜日
そば紀行(3) 仙台市 山がた
仙台市の蕎麦店、「山がた」に10名ほどで伺いました。
仙台市の広瀬通と勾当台通りの間にあるお店です。店主は、会社を辞めたのちに足利の一茶庵で修行され、お店を持たれたそうです。
そば粉は、山形の最上早生を使用し、製粉は製粉所に依頼しているそうです。つなぎは二八で加えているとのことです。そばは、今回は大勢でしたので「板そば」で出されましたが、普段は、もりそばでの提供のようです。
そば前には、小松菜のお浸し、卵焼、そば味噌が供されました。また、海鞘の三種盛りとして、生海鞘、海鞘酢、海鞘天ぷらが出されました。海鞘の天ぷらは、初めて食しましたが、何とも言えない食感で美味しかったです。
そばは、「最上早生 でわかおり」の新そばを使用しているそうです。香りはありますが、喉越しと味はつなぎに引っ張られるので、二八そば特有のものになります。つゆは、昔の一茶庵の味とは異なり、オリジナルではないかと思います。
蕎麦前の料理にも積極的に取り組まれているとのことで、海鞘の天ぷらはその表れではないかと思いました。
仙台市の広瀬通と勾当台通りの間にあるお店です。店主は、会社を辞めたのちに足利の一茶庵で修行され、お店を持たれたそうです。
そば粉は、山形の最上早生を使用し、製粉は製粉所に依頼しているそうです。つなぎは二八で加えているとのことです。そばは、今回は大勢でしたので「板そば」で出されましたが、普段は、もりそばでの提供のようです。
そば前には、小松菜のお浸し、卵焼、そば味噌が供されました。また、海鞘の三種盛りとして、生海鞘、海鞘酢、海鞘天ぷらが出されました。海鞘の天ぷらは、初めて食しましたが、何とも言えない食感で美味しかったです。
そばは、「最上早生 でわかおり」の新そばを使用しているそうです。香りはありますが、喉越しと味はつなぎに引っ張られるので、二八そば特有のものになります。つゆは、昔の一茶庵の味とは異なり、オリジナルではないかと思います。
蕎麦前の料理にも積極的に取り組まれているとのことで、海鞘の天ぷらはその表れではないかと思いました。
海鞘 三種盛り |
2015年12月13日日曜日
そば打ち記録(28) 札幌新川そばの会にて 2015/12/12
2015/12/12
札幌新川そばの会にて
天候:曇り
気温:3度
12月最初の札幌新川そばの会です。今年も本日を入れて、正規の会は3回を残すのみになりました。12/31(大晦日)は、会とは別に、会場提供があり、年越しそばを朝から打つことができます。これを、入れると4回で、今年のそば打ちが終わることになります。
年頭の目標は、①途中で切れないそばを打てるようになること。②色々なそば粉に挑戦して、打てるようになること。③美味しいそばが何かを探ること。④初段合格というところでした。
①は、ここに来て、最初の水回しがらくくりまでの工程のコツのようなところを掴みかけてきており、ほぼ、到達できそうなところに来ました。札幌新川そばの会の諸先輩の水回し、ユーチューブでの名人の水回し、幌加内そば祭りと岩見沢の空そば祭りで保住名人から教えていただいたこと、その際に、沢山の方のそば打ちをじっくり観察できたこと等、多くの学びを得たことが大きかったと思います。
②は、音威子府のそば農家の加藤さんとコンタクトを取ることができ、そばの会以外のそば粉でのそば打ちを開始できたこと、また、11月末から12月初めに福島県の会津若松・山都と山形県大石田地区で数種のそば粉を得ることができ、試す機会を得ることができました。年末にかけて、色々と試す機会を得られます。
③は、まずは、そばとは何かという疑問に回答を得るために、60~70報位いの本と論文を確認しました。
(少し、話はそれますが、大体の書物や論文が引用している論文や書籍が見えてきました。あまり多くの原著等が存在しないので、他の領域に比べると、研究の幅と深さが大変希薄です。歴史も長くないのでやむを得ない領域なのだということが理解できました。それゆえ、まだまだ、研究の余地はあるのかもしれません。)
しかし、それだけでは分からないことが沢山あり、美味しいそばを打ち、食してみて、美味しいそばを探ろうということを繰り返してきました。自身で打つそばは、徐々に美味しくなってきたのを自覚し、回りの方にも試していただくようになりました。
しかし、10月に入るころから、本当においしいそばというのは、どんな定義なのだろと、非常に素朴な疑問が沸いてきました。札幌新川そばの会の皆さんが美味しいと言われるそばは、その方により、大きく異なるということが分かったからです。窯前をこの1年間ずーっとやらせていただきながら、夫々の方々が美味しいと言われるそばはいくつかに分かれます。皆さんが同じそばを好んでいるわけではないということです。ゆで時間だけとっても、これだけ異なるので、そば全体で見たら何が美味しいのかというと、千差万物となるのでしょうか?だとしたら、老舗は何なの?柏の「やぶ」は何故人気があるの?という疑問です。改めて、書物と論文はこの視点で読み直しています。また、②にも絡みますが、突然、大石田や山都に出向いた理由は、ここにもあります。
味、香り、のど越し、喉や口内で感じる感覚、そばの角の感じ方、歯触り、こし、太さ、長さ等、どんなそばが最も美味しいのかという疑問です。同じそばでも、ゆで時間1-2秒で食感が変わります。Mostは、何かという問いは、新たに湧き出した謎で、今年中には理解できそうにありません。
④は、札幌新川そばの会の諸先輩方のお蔭で、合格できました。本当に、手厚いご指導と支援を頂き、感謝に堪えません。来年は2段を目指そう!!!と思っておりますので、よろしくお願いいたします。
という、2014年(そば打ち開始から、1年6カ月ですが)の、少し早い振り返りです。
早めに振り返り、年内には来年の目標を立てます(笑)。
本日のそば打ちは、1kg×2回でした。
<1回目>
札幌新川そばの会のそば粉(厚田産そば粉) 1kg
加水量:450ml(45%)
のしの厚さを、1.3mm程度で仕上げるように打ちました。前回はのし過ぎて、1mm以下までのしてしまい、切りもその幅で切ったので、ゆで上げたそばの水切れが悪く、麺が細すぎて、麺と麺との間に水が回り込んで、多くの水を含んだままになるというそばになりました。そばを感じる前に、水を感じてしまうほど細かったので、細ければ良いということでは無いことの反省です。(数年前に長野県松本市内で食した、超有名店のそばがこんなそばで、何処が美味しいのだろうと感じた、ただ細いだけのそばに非常に近いそばでした。)
本日野第1回目は、のしの際に、上下の端が、真っ直ぐに仕上がらず、少し(2cm程度)歪んでしまいました。これ以外は大きなミスなく切り終えることができました。
<2日目>
加藤農園の音威子府産キタワセ(55メッシュ篩) 1kg
加水量:44ml(44%)
厚田さんそばと比べると、少しざらざら感があるそば粉です。前回の25メッシュ篩に比べると、教室のそばに非常に近いそば粉です。水回しから、くくりの過程で、特段問題になるようなことはありませんでした。のし、切りも順調で、最終的に出たゴミも少なく、麺が切れることもありませんでした。会長曰く「茹でてみないと分からないけどね?」と脅され、会長の言われることは当たるので、確かに茹でると切れることもあると心配でした。自宅で茹でてみましたが、結果は、全く問題なく、大変美味しいそばでした。
本日、札幌新川そばの会では、「めんつゆの造り方講座」が開催されました。
本会の顧問の、株式会社大熊商店 代表取締役 川田晴一氏をお迎えしての、実践でのつゆ造りの講習会が、そば打ち後に開催され、多くの方がつゆ造りを勉強しました。
かえしの造り方(配合から、作る手順)、だしのひきかた、だしとかえしからつゆの造り方等について、約1時間30分かけて教えていただき、出来上がったつゆは、皆さん、持ち帰られました。残念ながら、小職は、最後の方は窯前でしたので、気付いたら残りがありませんでした(~泣き~)。
でも、皆さんが、これを機に、つゆを自身で造るようになると良いですね。つゆにも、個々に好みがあり、多くの店で異なるつゆを出しますので、何が美味しいのかを学ぶ上でも、自身で造ってみることが良いことのように思います。私自身も、1年半造り続け(つゆ造り記録参照)、これかなというところが見えてきているので、是非、お薦めです。
札幌新川そばの会にて
天候:曇り
気温:3度
12月最初の札幌新川そばの会です。今年も本日を入れて、正規の会は3回を残すのみになりました。12/31(大晦日)は、会とは別に、会場提供があり、年越しそばを朝から打つことができます。これを、入れると4回で、今年のそば打ちが終わることになります。
年頭の目標は、①途中で切れないそばを打てるようになること。②色々なそば粉に挑戦して、打てるようになること。③美味しいそばが何かを探ること。④初段合格というところでした。
①は、ここに来て、最初の水回しがらくくりまでの工程のコツのようなところを掴みかけてきており、ほぼ、到達できそうなところに来ました。札幌新川そばの会の諸先輩の水回し、ユーチューブでの名人の水回し、幌加内そば祭りと岩見沢の空そば祭りで保住名人から教えていただいたこと、その際に、沢山の方のそば打ちをじっくり観察できたこと等、多くの学びを得たことが大きかったと思います。
②は、音威子府のそば農家の加藤さんとコンタクトを取ることができ、そばの会以外のそば粉でのそば打ちを開始できたこと、また、11月末から12月初めに福島県の会津若松・山都と山形県大石田地区で数種のそば粉を得ることができ、試す機会を得ることができました。年末にかけて、色々と試す機会を得られます。
③は、まずは、そばとは何かという疑問に回答を得るために、60~70報位いの本と論文を確認しました。
(少し、話はそれますが、大体の書物や論文が引用している論文や書籍が見えてきました。あまり多くの原著等が存在しないので、他の領域に比べると、研究の幅と深さが大変希薄です。歴史も長くないのでやむを得ない領域なのだということが理解できました。それゆえ、まだまだ、研究の余地はあるのかもしれません。)
しかし、それだけでは分からないことが沢山あり、美味しいそばを打ち、食してみて、美味しいそばを探ろうということを繰り返してきました。自身で打つそばは、徐々に美味しくなってきたのを自覚し、回りの方にも試していただくようになりました。
しかし、10月に入るころから、本当においしいそばというのは、どんな定義なのだろと、非常に素朴な疑問が沸いてきました。札幌新川そばの会の皆さんが美味しいと言われるそばは、その方により、大きく異なるということが分かったからです。窯前をこの1年間ずーっとやらせていただきながら、夫々の方々が美味しいと言われるそばはいくつかに分かれます。皆さんが同じそばを好んでいるわけではないということです。ゆで時間だけとっても、これだけ異なるので、そば全体で見たら何が美味しいのかというと、千差万物となるのでしょうか?だとしたら、老舗は何なの?柏の「やぶ」は何故人気があるの?という疑問です。改めて、書物と論文はこの視点で読み直しています。また、②にも絡みますが、突然、大石田や山都に出向いた理由は、ここにもあります。
味、香り、のど越し、喉や口内で感じる感覚、そばの角の感じ方、歯触り、こし、太さ、長さ等、どんなそばが最も美味しいのかという疑問です。同じそばでも、ゆで時間1-2秒で食感が変わります。Mostは、何かという問いは、新たに湧き出した謎で、今年中には理解できそうにありません。
④は、札幌新川そばの会の諸先輩方のお蔭で、合格できました。本当に、手厚いご指導と支援を頂き、感謝に堪えません。来年は2段を目指そう!!!と思っておりますので、よろしくお願いいたします。
という、2014年(そば打ち開始から、1年6カ月ですが)の、少し早い振り返りです。
早めに振り返り、年内には来年の目標を立てます(笑)。
本日のそば打ちは、1kg×2回でした。
<1回目>
札幌新川そばの会のそば粉(厚田産そば粉) 1kg
加水量:450ml(45%)
のしの厚さを、1.3mm程度で仕上げるように打ちました。前回はのし過ぎて、1mm以下までのしてしまい、切りもその幅で切ったので、ゆで上げたそばの水切れが悪く、麺が細すぎて、麺と麺との間に水が回り込んで、多くの水を含んだままになるというそばになりました。そばを感じる前に、水を感じてしまうほど細かったので、細ければ良いということでは無いことの反省です。(数年前に長野県松本市内で食した、超有名店のそばがこんなそばで、何処が美味しいのだろうと感じた、ただ細いだけのそばに非常に近いそばでした。)
本日野第1回目は、のしの際に、上下の端が、真っ直ぐに仕上がらず、少し(2cm程度)歪んでしまいました。これ以外は大きなミスなく切り終えることができました。
<2日目>
加藤農園の音威子府産キタワセ(55メッシュ篩) 1kg
加水量:44ml(44%)
厚田さんそばと比べると、少しざらざら感があるそば粉です。前回の25メッシュ篩に比べると、教室のそばに非常に近いそば粉です。水回しから、くくりの過程で、特段問題になるようなことはありませんでした。のし、切りも順調で、最終的に出たゴミも少なく、麺が切れることもありませんでした。会長曰く「茹でてみないと分からないけどね?」と脅され、会長の言われることは当たるので、確かに茹でると切れることもあると心配でした。自宅で茹でてみましたが、結果は、全く問題なく、大変美味しいそばでした。
本日、札幌新川そばの会では、「めんつゆの造り方講座」が開催されました。
本会の顧問の、株式会社大熊商店 代表取締役 川田晴一氏をお迎えしての、実践でのつゆ造りの講習会が、そば打ち後に開催され、多くの方がつゆ造りを勉強しました。
かえしの造り方(配合から、作る手順)、だしのひきかた、だしとかえしからつゆの造り方等について、約1時間30分かけて教えていただき、出来上がったつゆは、皆さん、持ち帰られました。残念ながら、小職は、最後の方は窯前でしたので、気付いたら残りがありませんでした(~泣き~)。
でも、皆さんが、これを機に、つゆを自身で造るようになると良いですね。つゆにも、個々に好みがあり、多くの店で異なるつゆを出しますので、何が美味しいのかを学ぶ上でも、自身で造ってみることが良いことのように思います。私自身も、1年半造り続け(つゆ造り記録参照)、これかなというところが見えてきているので、是非、お薦めです。
2015年12月6日日曜日
そば紀行(2) 山形県 大石田そば街道
山形県大石田町にそばの旅です。
大石田町は、最上川の船着き場として栄えた町で、最上川の川べりには白壁を描いた防波堤があったり、文豪が良く訪れた町として、松尾芭蕉、斎藤茂吉などが紹介されていました。隣町に尾花沢市がありますが、JRの駅は大石田だけなので、尾花沢市や市内の銀山温泉へ行くにはここで降りるのだそうです。
大石田町は玄そばの産地として知られており、生産量は山形県内でもトップクラス。夏と冬、昼と夜の寒暖の差が大きく、デンプンの蓄積を多い、豊かな風味を生むそばになるといわれています。近年は、町おこしも含めて、そばの里づくりに力を入れており、平成13年には環境省「かおり風景100選」に「大石田町そばの里」が選ばれているそうです。
大石田そば街道は3つの地区(次年子地区、大石田地区、来迎寺地区)からなっているようです。在来種としては、来迎寺種が有名で、別に次年子の在来種があるようです。来迎寺種のそば粉を扱っているのが、大石田と来迎寺地区で、次年子は大石田地区から車で20分ほどの集落でのそば種です。異なるそば在来種なので、次年子在来種と来迎寺在来種を試そうと、訪問前に下準備をして、お店を選択していました。大石田町のホームページからアクセスした大石田そば街道パンフレットの事前情報では、大石田そば街道で、生粉打ちそばを提供するのは、「きよそば」と「ふうりゅう」という2店舗のみでした。この情報を基に、大石田町に問い合わせたところ、この2店舗は、来迎寺在来種のそばを扱う店で、次年子は扱っていないという情報でした。次年子を扱う店では、生粉打ちは無いようです。次年子そばの栽培から、製粉、そば打ちまでやっている店が、次年子そばを広めようと活躍されてきた、「手打ち次年子そば」というお店ですので、次年子そばで伺うお店には、ここを選択です。実際に行ってみて、これらの事前情報は、ほぼ正しかったです。「手打ち次年子そば」は、十一でした。また、来迎寺種の生粉打ちそばを提供する店が、もう一店舗できたそうで、「そば屋 昇」という店です。今回は未訪問でした。
大石田駅に着き最初に向かったのが、次年子の「手打ち次年子そば」でした。駅からタクシーに乗り、次年子地区を目指しました。往きながら、タクシーの運転手の方から、「そば屋 昇」の情報を得た次第です。車で20分超走ると、山の中腹にお店が現われました。雪交じりのなか、私と運転手さん二人で店の中へ駆け込み、そばをオーダーです。どちらにしても、また、大石田に戻るので、改めて車を呼ぶより、運転手さんに待ってもらうことにし、ついでに、一緒にそばをいただくことになりました。
二人とも、もりそばをお願いしました。このお店で扱うそば種は、やはり次年子在来種を用いていて、自ら栽培し、提供しているそうです。つなぎを入れ十一で提供しているというのは、お店の方に伺いました。雪交じりの日ですので、お客さんは我々二人だけです。
最初に、漬物と山菜のお浸しが出され、これが大変美味しい漬物でした。漬物をつまみながら、運転手さんから大石田のそばや、町の情報を教えていただき、そばが来るのを気長に待つこと、15分くらいでしょうか?そばが目の前に現われました。そばの太さが1.8~2.2mmの 太麺で、玄蕎麦を一緒に挽いた粉も含んでいるのかなと、そばを拝見して思いました。少し、グレーかかったそばの色でした。まずは、そばだけいただきました。そばの香りはありますが味は思ったほど強くありません。つなぎが入るので、そばはつなぎ独特の、「ツルツル」感が前面に出て、そばの味もつなぎが邪魔をしているように感じました。また、見た目とは異なり柔らかいそばです。筏もあり、端のそばもありと、色とりどりのそばを堪能です。つゆは、 薄口醤油使用して(確証はありませんが、つゆの色合いは薄いのでたぶんそうだと思います)、だしは魚の薫りが強く、甘みと辛みは普通の濃さです。そばの量は、多いので、朝食を抜いてきたのですが、結構溜まります。
次年子在来種のそば本来の香りと味を確かめたいので、そば粉を分けていただけないかお願いすると、快くご了解いただきました。一度、生粉打ちで試してみます。
次に向かったのは、来迎寺地区の来迎寺在来種を自家製粉し、生粉打ちしている「きよそば」さんです。こちらは、広い店内がほぼ満席で、相席でお願いしました。
「もりそば」というメニューはなく、「板そば」とあります。これが「もり」に該当するそうです。四角い木の皿に、直接そばが載っている山形県特有の「板そば」です。こちらのお店も、待つ間に、漬物が出されます。今回は、きくらげの漬物が珍しいなと賞味しました。そばが出るまでに、30分くらいかかりました。お店が混んでいるのもあります。店では、見えるところに窯があり、打ち台はその奥になります。見ると、奥の木鉢でそばを捏ねているので、追い打ちしながらなのだと思いました。「きよそば」でも、来迎寺在来種のそば粉を手に入れたかったので、恐る恐る、そば粉を頂けないか伺うと、同様に、快く分けていただくことができました。これで、同一地区で2種類の在来種そば粉を手に入れ、今回のそば紀行の目的をほぼ達成です。
そうこうしていると、板そばが来ました。そばの太さは、1.5~1.7mm の太麺のそばです。まずは、そのまま頂戴すると、そばの香りと味を感じるそばで、ほんの少しだけ柔らかいと感じます。しかし、つなぎのツルット感は無いので、違和感はありません。少しだけ噛みながらいただく、田舎そばという範疇に入るそばなのだと思います。玄蕎麦は入れずに丸抜きからの製粉で、ある程度目の細かなメッシュで篩ったそば粉で打っていると思います。そばの表情には、ざらざら感がなく、生粉打ちですが喉越しで引っかかりが少なく、麺は太めのそばなので、噛むのか呑むのか迷う複雑なそばだなと思いました。板で出来た箱に、そばがそのまま入っているので、水切れが良くない状態が最後まで続きます。反対に、最後まで水が纏わるそばがいただけます。
少し太い田舎蕎麦ですが、生粉打ち出来るように細かな粉を選んで打っていると思います。そのために、田舎蕎麦に良くみられる、丸抜きの挽きぐるみや、玄蕎麦入りではない、洗練されたそば粉での太麺のそばという印象でした。
つゆは、カツオとその他の魚の匂いが強いつゆです。甘みと辛味とを抑えぎみにしているので、特に魚を強く感じました。また、つゆの色は薄い色ですので、こちらのお店も、薄口醤油を多少使用しているのではないかと思います。
この店からの帰りに、運転手さんに教えてもらっていた、団子の名店があるということなので、これを逃す手はないと、雪交じりの雨の中を一路団子屋へ向かいました。「最上川千本だんご」という横丁豆腐店が提供する団子です。飯米を2度つきした団子で、勿論保存剤などは一切使用していない団子で、当日中に食べないと硬くなるそうです。餡、くるみ、ずんだ、栗などに加えて、だだちゃ豆もあります。だだちゃ豆は、山形県庄内地方鶴岡市の特産品で、本当に濃い味で、美味です。だだちゃ豆のずんだと、普通のずんだとをお願いし、これに、栗入りあんとクルミもお土産にしました。このお店では、10周年記念だそうで、今週末にそのお祭りをするそうです。その記念にと、みたらしだんごを2本も頂戴しました。そうだ、「くじらもち」も頂戴しました。感謝、感謝です。
駅に戻り、駅前に「ぱんどら」という和洋菓子店があります。このお店も事前情報では、美味しいお菓子があるということなので、寄ってみました。「あわゆき」というお菓子で、あん、ずんだ、くりとあるそうですが、通常は冷凍品を販売しているが、生でアンだけ有るとのことです。他の味は、冷凍になっているので、帰宅するころには解凍され食べごろとのお話です。生の物を試してみたいので、生の「あわゆき(アン)」を3個だけ購入です。これは、まだ、いただいていません。
最後に、時間を少し残すことができたので、駅隣の「ふうりゅう」に入りました。ここでは、製粉は外部委託で、2番粉のみを使用しているそうです。こちらも、もりそばはなく、板そばです。板そばだけでは寂しくなってきたので、「イカげそ天ぷら」付でお願いしました。よくよく考えると3枚目にイカげそ天なので、多いなと思いながらも、目が欲していたようです。
「きよそば」と同じ来迎寺在来種で、自家製粉のそば粉と製粉会社のそば粉の両方が手に入ると面白いなと思い、こちらのお店でも粉をお願いし、分けてもらいました。これで、3店舗2種3様の3kgのそば粉を担いで、団子4本+2本と、3個のお菓子を持って帰ることになったのです。
こちらでは、漬物が最初に出されませんでした。そばと一緒に少しついてきただけです。その代りに、そばを待つ間には、揚げそばが供されました。塩味の揚げそばも美味しかったです。出された板そばは、前のきよそばさん同様に1.5~1.8mmの太麺でした。そばの香りと味は、「きよそば」のそばとほぼ同様のそばです。しかし、茹では、少し硬めで提供しています。また、板の上に直接そばを置くのではなく、すのこがあるので水切れが良いそばです。2番粉のそばは、ザラッと感は少なく、もっちりスッキリという感じのそばです。
つゆは、癖がなく、だしと辛味と甘みの全体を少し抑えているものでした。色は薄いので薄口醤油を使用しているのか?と思わせるつゆでしたが、確認していないので、本当のことは不明です。だしは、他の2店舗ほど魚の薫りを感じませんが、だしの強いつゆであることには変わりがありませんでした。
大石田そば街道の3店舗で感じたのは、山形市内のそば屋さんで出される板そばの田舎蕎麦に、一番近いのが、次年子でのそばでした。来迎寺の生粉打ち2店舗は、丸抜き2番粉あたりのそば粉を用いて、これまでの田舎蕎麦ではない食感を提供しながら、田舎蕎麦なんだと主張するそばのように感じました。加えて、つゆは、江戸そばの甘く辛く濃いそばつゆではなく、甘みと辛みを抑え、色を薄くして、だしを強くして味を補うという(失敗すると魚臭くなりますが)、こちらも最近のそばのウェーヴに乗るよなつゆでした。
美味しいおそばに、お腹はパンパンです。盛が良いです!!団子は無理かな?でも、団子は今日中なんです。明日には硬くて食べられないとお店の方が言われてました。
大石田町は、最上川の船着き場として栄えた町で、最上川の川べりには白壁を描いた防波堤があったり、文豪が良く訪れた町として、松尾芭蕉、斎藤茂吉などが紹介されていました。隣町に尾花沢市がありますが、JRの駅は大石田だけなので、尾花沢市や市内の銀山温泉へ行くにはここで降りるのだそうです。
大石田町は玄そばの産地として知られており、生産量は山形県内でもトップクラス。夏と冬、昼と夜の寒暖の差が大きく、デンプンの蓄積を多い、豊かな風味を生むそばになるといわれています。近年は、町おこしも含めて、そばの里づくりに力を入れており、平成13年には環境省「かおり風景100選」に「大石田町そばの里」が選ばれているそうです。
大石田そば街道は3つの地区(次年子地区、大石田地区、来迎寺地区)からなっているようです。在来種としては、来迎寺種が有名で、別に次年子の在来種があるようです。来迎寺種のそば粉を扱っているのが、大石田と来迎寺地区で、次年子は大石田地区から車で20分ほどの集落でのそば種です。異なるそば在来種なので、次年子在来種と来迎寺在来種を試そうと、訪問前に下準備をして、お店を選択していました。大石田町のホームページからアクセスした大石田そば街道パンフレットの事前情報では、大石田そば街道で、生粉打ちそばを提供するのは、「きよそば」と「ふうりゅう」という2店舗のみでした。この情報を基に、大石田町に問い合わせたところ、この2店舗は、来迎寺在来種のそばを扱う店で、次年子は扱っていないという情報でした。次年子を扱う店では、生粉打ちは無いようです。次年子そばの栽培から、製粉、そば打ちまでやっている店が、次年子そばを広めようと活躍されてきた、「手打ち次年子そば」というお店ですので、次年子そばで伺うお店には、ここを選択です。実際に行ってみて、これらの事前情報は、ほぼ正しかったです。「手打ち次年子そば」は、十一でした。また、来迎寺種の生粉打ちそばを提供する店が、もう一店舗できたそうで、「そば屋 昇」という店です。今回は未訪問でした。
大石田駅に着き最初に向かったのが、次年子の「手打ち次年子そば」でした。駅からタクシーに乗り、次年子地区を目指しました。往きながら、タクシーの運転手の方から、「そば屋 昇」の情報を得た次第です。車で20分超走ると、山の中腹にお店が現われました。雪交じりのなか、私と運転手さん二人で店の中へ駆け込み、そばをオーダーです。どちらにしても、また、大石田に戻るので、改めて車を呼ぶより、運転手さんに待ってもらうことにし、ついでに、一緒にそばをいただくことになりました。
二人とも、もりそばをお願いしました。このお店で扱うそば種は、やはり次年子在来種を用いていて、自ら栽培し、提供しているそうです。つなぎを入れ十一で提供しているというのは、お店の方に伺いました。雪交じりの日ですので、お客さんは我々二人だけです。
最初に、漬物と山菜のお浸しが出され、これが大変美味しい漬物でした。漬物をつまみながら、運転手さんから大石田のそばや、町の情報を教えていただき、そばが来るのを気長に待つこと、15分くらいでしょうか?そばが目の前に現われました。そばの太さが1.8~2.2mmの 太麺で、玄蕎麦を一緒に挽いた粉も含んでいるのかなと、そばを拝見して思いました。少し、グレーかかったそばの色でした。まずは、そばだけいただきました。そばの香りはありますが味は思ったほど強くありません。つなぎが入るので、そばはつなぎ独特の、「ツルツル」感が前面に出て、そばの味もつなぎが邪魔をしているように感じました。また、見た目とは異なり柔らかいそばです。筏もあり、端のそばもありと、色とりどりのそばを堪能です。つゆは、 薄口醤油使用して(確証はありませんが、つゆの色合いは薄いのでたぶんそうだと思います)、だしは魚の薫りが強く、甘みと辛みは普通の濃さです。そばの量は、多いので、朝食を抜いてきたのですが、結構溜まります。
次年子在来種のそば本来の香りと味を確かめたいので、そば粉を分けていただけないかお願いすると、快くご了解いただきました。一度、生粉打ちで試してみます。
もりそばに付く山菜&漬物 |
次年子在来種の十一もりそば |
次に向かったのは、来迎寺地区の来迎寺在来種を自家製粉し、生粉打ちしている「きよそば」さんです。こちらは、広い店内がほぼ満席で、相席でお願いしました。
「もりそば」というメニューはなく、「板そば」とあります。これが「もり」に該当するそうです。四角い木の皿に、直接そばが載っている山形県特有の「板そば」です。こちらのお店も、待つ間に、漬物が出されます。今回は、きくらげの漬物が珍しいなと賞味しました。そばが出るまでに、30分くらいかかりました。お店が混んでいるのもあります。店では、見えるところに窯があり、打ち台はその奥になります。見ると、奥の木鉢でそばを捏ねているので、追い打ちしながらなのだと思いました。「きよそば」でも、来迎寺在来種のそば粉を手に入れたかったので、恐る恐る、そば粉を頂けないか伺うと、同様に、快く分けていただくことができました。これで、同一地区で2種類の在来種そば粉を手に入れ、今回のそば紀行の目的をほぼ達成です。
そうこうしていると、板そばが来ました。そばの太さは、1.5~1.7mm の太麺のそばです。まずは、そのまま頂戴すると、そばの香りと味を感じるそばで、ほんの少しだけ柔らかいと感じます。しかし、つなぎのツルット感は無いので、違和感はありません。少しだけ噛みながらいただく、田舎そばという範疇に入るそばなのだと思います。玄蕎麦は入れずに丸抜きからの製粉で、ある程度目の細かなメッシュで篩ったそば粉で打っていると思います。そばの表情には、ざらざら感がなく、生粉打ちですが喉越しで引っかかりが少なく、麺は太めのそばなので、噛むのか呑むのか迷う複雑なそばだなと思いました。板で出来た箱に、そばがそのまま入っているので、水切れが良くない状態が最後まで続きます。反対に、最後まで水が纏わるそばがいただけます。
少し太い田舎蕎麦ですが、生粉打ち出来るように細かな粉を選んで打っていると思います。そのために、田舎蕎麦に良くみられる、丸抜きの挽きぐるみや、玄蕎麦入りではない、洗練されたそば粉での太麺のそばという印象でした。
つゆは、カツオとその他の魚の匂いが強いつゆです。甘みと辛味とを抑えぎみにしているので、特に魚を強く感じました。また、つゆの色は薄い色ですので、こちらのお店も、薄口醤油を多少使用しているのではないかと思います。
そばと漬物 |
そば全景 |
この店からの帰りに、運転手さんに教えてもらっていた、団子の名店があるということなので、これを逃す手はないと、雪交じりの雨の中を一路団子屋へ向かいました。「最上川千本だんご」という横丁豆腐店が提供する団子です。飯米を2度つきした団子で、勿論保存剤などは一切使用していない団子で、当日中に食べないと硬くなるそうです。餡、くるみ、ずんだ、栗などに加えて、だだちゃ豆もあります。だだちゃ豆は、山形県庄内地方鶴岡市の特産品で、本当に濃い味で、美味です。だだちゃ豆のずんだと、普通のずんだとをお願いし、これに、栗入りあんとクルミもお土産にしました。このお店では、10周年記念だそうで、今週末にそのお祭りをするそうです。その記念にと、みたらしだんごを2本も頂戴しました。そうだ、「くじらもち」も頂戴しました。感謝、感謝です。
最上川千本だんご(くるみ、栗入りあん) |
だだちゃ豆ずんだ&ずんだ |
駅に戻り、駅前に「ぱんどら」という和洋菓子店があります。このお店も事前情報では、美味しいお菓子があるということなので、寄ってみました。「あわゆき」というお菓子で、あん、ずんだ、くりとあるそうですが、通常は冷凍品を販売しているが、生でアンだけ有るとのことです。他の味は、冷凍になっているので、帰宅するころには解凍され食べごろとのお話です。生の物を試してみたいので、生の「あわゆき(アン)」を3個だけ購入です。これは、まだ、いただいていません。
最後に、時間を少し残すことができたので、駅隣の「ふうりゅう」に入りました。ここでは、製粉は外部委託で、2番粉のみを使用しているそうです。こちらも、もりそばはなく、板そばです。板そばだけでは寂しくなってきたので、「イカげそ天ぷら」付でお願いしました。よくよく考えると3枚目にイカげそ天なので、多いなと思いながらも、目が欲していたようです。
「きよそば」と同じ来迎寺在来種で、自家製粉のそば粉と製粉会社のそば粉の両方が手に入ると面白いなと思い、こちらのお店でも粉をお願いし、分けてもらいました。これで、3店舗2種3様の3kgのそば粉を担いで、団子4本+2本と、3個のお菓子を持って帰ることになったのです。
こちらでは、漬物が最初に出されませんでした。そばと一緒に少しついてきただけです。その代りに、そばを待つ間には、揚げそばが供されました。塩味の揚げそばも美味しかったです。出された板そばは、前のきよそばさん同様に1.5~1.8mmの太麺でした。そばの香りと味は、「きよそば」のそばとほぼ同様のそばです。しかし、茹では、少し硬めで提供しています。また、板の上に直接そばを置くのではなく、すのこがあるので水切れが良いそばです。2番粉のそばは、ザラッと感は少なく、もっちりスッキリという感じのそばです。
つゆは、癖がなく、だしと辛味と甘みの全体を少し抑えているものでした。色は薄いので薄口醤油を使用しているのか?と思わせるつゆでしたが、確認していないので、本当のことは不明です。だしは、他の2店舗ほど魚の薫りを感じませんが、だしの強いつゆであることには変わりがありませんでした。
来迎寺2番粉板そばとげそ天 |
同 そばアップ |
大石田そば街道の3店舗で感じたのは、山形市内のそば屋さんで出される板そばの田舎蕎麦に、一番近いのが、次年子でのそばでした。来迎寺の生粉打ち2店舗は、丸抜き2番粉あたりのそば粉を用いて、これまでの田舎蕎麦ではない食感を提供しながら、田舎蕎麦なんだと主張するそばのように感じました。加えて、つゆは、江戸そばの甘く辛く濃いそばつゆではなく、甘みと辛みを抑え、色を薄くして、だしを強くして味を補うという(失敗すると魚臭くなりますが)、こちらも最近のそばのウェーヴに乗るよなつゆでした。
美味しいおそばに、お腹はパンパンです。盛が良いです!!団子は無理かな?でも、団子は今日中なんです。明日には硬くて食べられないとお店の方が言われてました。
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