札幌新川そばの会にて
天候:曇り
気温:3度
12月最初の札幌新川そばの会です。今年も本日を入れて、正規の会は3回を残すのみになりました。12/31(大晦日)は、会とは別に、会場提供があり、年越しそばを朝から打つことができます。これを、入れると4回で、今年のそば打ちが終わることになります。
年頭の目標は、①途中で切れないそばを打てるようになること。②色々なそば粉に挑戦して、打てるようになること。③美味しいそばが何かを探ること。④初段合格というところでした。
①は、ここに来て、最初の水回しがらくくりまでの工程のコツのようなところを掴みかけてきており、ほぼ、到達できそうなところに来ました。札幌新川そばの会の諸先輩の水回し、ユーチューブでの名人の水回し、幌加内そば祭りと岩見沢の空そば祭りで保住名人から教えていただいたこと、その際に、沢山の方のそば打ちをじっくり観察できたこと等、多くの学びを得たことが大きかったと思います。
②は、音威子府のそば農家の加藤さんとコンタクトを取ることができ、そばの会以外のそば粉でのそば打ちを開始できたこと、また、11月末から12月初めに福島県の会津若松・山都と山形県大石田地区で数種のそば粉を得ることができ、試す機会を得ることができました。年末にかけて、色々と試す機会を得られます。
③は、まずは、そばとは何かという疑問に回答を得るために、60~70報位いの本と論文を確認しました。
(少し、話はそれますが、大体の書物や論文が引用している論文や書籍が見えてきました。あまり多くの原著等が存在しないので、他の領域に比べると、研究の幅と深さが大変希薄です。歴史も長くないのでやむを得ない領域なのだということが理解できました。それゆえ、まだまだ、研究の余地はあるのかもしれません。)
しかし、それだけでは分からないことが沢山あり、美味しいそばを打ち、食してみて、美味しいそばを探ろうということを繰り返してきました。自身で打つそばは、徐々に美味しくなってきたのを自覚し、回りの方にも試していただくようになりました。
しかし、10月に入るころから、本当においしいそばというのは、どんな定義なのだろと、非常に素朴な疑問が沸いてきました。札幌新川そばの会の皆さんが美味しいと言われるそばは、その方により、大きく異なるということが分かったからです。窯前をこの1年間ずーっとやらせていただきながら、夫々の方々が美味しいと言われるそばはいくつかに分かれます。皆さんが同じそばを好んでいるわけではないということです。ゆで時間だけとっても、これだけ異なるので、そば全体で見たら何が美味しいのかというと、千差万物となるのでしょうか?だとしたら、老舗は何なの?柏の「やぶ」は何故人気があるの?という疑問です。改めて、書物と論文はこの視点で読み直しています。また、②にも絡みますが、突然、大石田や山都に出向いた理由は、ここにもあります。
味、香り、のど越し、喉や口内で感じる感覚、そばの角の感じ方、歯触り、こし、太さ、長さ等、どんなそばが最も美味しいのかという疑問です。同じそばでも、ゆで時間1-2秒で食感が変わります。Mostは、何かという問いは、新たに湧き出した謎で、今年中には理解できそうにありません。
④は、札幌新川そばの会の諸先輩方のお蔭で、合格できました。本当に、手厚いご指導と支援を頂き、感謝に堪えません。来年は2段を目指そう!!!と思っておりますので、よろしくお願いいたします。
という、2014年(そば打ち開始から、1年6カ月ですが)の、少し早い振り返りです。
早めに振り返り、年内には来年の目標を立てます(笑)。
本日のそば打ちは、1kg×2回でした。
<1回目>
札幌新川そばの会のそば粉(厚田産そば粉) 1kg
加水量:450ml(45%)
のしの厚さを、1.3mm程度で仕上げるように打ちました。前回はのし過ぎて、1mm以下までのしてしまい、切りもその幅で切ったので、ゆで上げたそばの水切れが悪く、麺が細すぎて、麺と麺との間に水が回り込んで、多くの水を含んだままになるというそばになりました。そばを感じる前に、水を感じてしまうほど細かったので、細ければ良いということでは無いことの反省です。(数年前に長野県松本市内で食した、超有名店のそばがこんなそばで、何処が美味しいのだろうと感じた、ただ細いだけのそばに非常に近いそばでした。)
本日野第1回目は、のしの際に、上下の端が、真っ直ぐに仕上がらず、少し(2cm程度)歪んでしまいました。これ以外は大きなミスなく切り終えることができました。
<2日目>
加藤農園の音威子府産キタワセ(55メッシュ篩) 1kg
加水量:44ml(44%)
厚田さんそばと比べると、少しざらざら感があるそば粉です。前回の25メッシュ篩に比べると、教室のそばに非常に近いそば粉です。水回しから、くくりの過程で、特段問題になるようなことはありませんでした。のし、切りも順調で、最終的に出たゴミも少なく、麺が切れることもありませんでした。会長曰く「茹でてみないと分からないけどね?」と脅され、会長の言われることは当たるので、確かに茹でると切れることもあると心配でした。自宅で茹でてみましたが、結果は、全く問題なく、大変美味しいそばでした。
本日、札幌新川そばの会では、「めんつゆの造り方講座」が開催されました。
本会の顧問の、株式会社大熊商店 代表取締役 川田晴一氏をお迎えしての、実践でのつゆ造りの講習会が、そば打ち後に開催され、多くの方がつゆ造りを勉強しました。
かえしの造り方(配合から、作る手順)、だしのひきかた、だしとかえしからつゆの造り方等について、約1時間30分かけて教えていただき、出来上がったつゆは、皆さん、持ち帰られました。残念ながら、小職は、最後の方は窯前でしたので、気付いたら残りがありませんでした(~泣き~)。
でも、皆さんが、これを機に、つゆを自身で造るようになると良いですね。つゆにも、個々に好みがあり、多くの店で異なるつゆを出しますので、何が美味しいのかを学ぶ上でも、自身で造ってみることが良いことのように思います。私自身も、1年半造り続け(つゆ造り記録参照)、これかなというところが見えてきているので、是非、お薦めです。
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