29日のお昼前に会場に到着できるように、札幌を9時に出発しました。砂川パーキングで一度休憩し幌加内のそば祭り会場に11時頃到着でした。休憩込みで2時間なので、思っていたよりは近いという印象でした。
高速道路から有料道路を抜けて地道に降りると、回りはソバ畑です。ここからそば祭り会場まで、ずーっとソバ畑が広がっています。収穫前のそばの花は、独特の白味が茶色くなりかけており、収穫を待っているようでした。それにしても、収穫前のソバ畑が広がっており、まだ収穫していないのではないかなと思った次第です。
幌加内のそば畑 |
【蕎麦会場に到着】
駐車場から会場まで、沢山の出店が迎えてくれました。そば関連のお店からお好み焼き屋さんまで、多種多様です。出店群を通り抜けると、蕎麦会場です。
最初に、約束していた北海道そば打ち名人の保住さんを尋ねました。幌加内でそばを打っているから、見においでというお誘いにのって伺ったのです。北海道そば研究会出店の店を訪ねると、保住さんが在られました。朝からそばを打ち、店の方が忙しくなったのでこちらを手伝っているとのことで、そば打ちはまた明朝から打つので、そのころ来ればよいということで、明日の午前中の再訪を約束して、最初の目的を達成です。
そば祭り会場 |
3段位試験 開始 |
エッ!!これ新そば??と心でつぶやくと、一緒に同行したそば打ちをしていないけど、そば好きのS君が、このそば、美味しくないですね。○○のそばよりひどいですね。とつぶやきました。
別の店で、もう一枚もりをいただきました。これも、一店目同様のそばでした。
さらに、三店目ももりを注文、これも余り大差が無い、新そばなのというお味です。
どうしようもないので、四店目、冷やぶっかけにしました。麺つゆの味は良くソバもこれまでよりは良いですが、新そばと言うには少し違うようです。最後に、かき揚げ天もりをいただきました。これは、そばだけでなく、天ぷらは生揚げで、粉が残る天ぷらでした。
ここで、あきらめました。お祭りにはお祭用のそばを提供していて、本当の新そばは蕎麦屋でなら食せるのだという、納得できる理由付けを勝手に行い、明日、蕎麦屋に行ってみようと、S君と合意しました。
いろんなそばが |
宿泊は、朱鞠内湖畔のレークハウス朱鞠内です。朱鞠内湖は初めてですが、静かできれいな湖です(人造湖)。表現がし難い静けさでした。夜には満月が湖面を照らし、幻想的で静けさが倍増するようです。なぜこんなに静かなんだろうと不思議に思っていると、波が起こっていないことに気付きました。阿寒湖でも、洞爺湖でも波がありますよね。湖では、海ほどではないけど波の音がします。朱鞠内湖は波が無い。音が無いので、静かだ。
ここは、心が洗われるようです。静けさを求めたい方には、お薦めの場所です。
朱鞠内湖は波が無い |
朱鞠内湖の月 |
朱鞠内湖の朝 |
翌朝、レークハウス朱鞠内の理事長の中野さんとお話をする機会がありました。そばの話をし、幌加内地区の製粉所の方で、素人の我儘に付き合って下さりそうな方が居ないかと言う質問を投げかけました。本当に幌加内さんのそばが、昨日食べたそばが限界なのか?美味しいと言われていたそばはどこにあるのか、美味しいそば粉を入手できないか等々、相談できそうな方を紹介してほしいという、身勝手なお願いをしてみたのです。それなら、町の観光課に聞いてみようということで、そば祭り会場で待ち合わせをし、観光課の方と相談する算段をしていただくことになり、今日の午後に、そば祭り会場でと言うことになりました。午前中は、朱鞠内湖のワカサギの漁に出るとのことでした。その理由が、朝青龍関が昨日から泊まっており、今から一緒に漁に出て、「いとう(幻の魚by釣りきち三平)」を見たいということです。そんな話をしていたら、隣に朝青龍関が立っていました。
ダッチオーブン料理ほか |
そば祭り会場二日目、最初に保住さんを訪ね、バックヤードでのそば打ちを見学させていただきました。そば打ちに無駄が無いのだろうなと感じたのと、動きに切れがあり、かつ、きれいです。札幌新川そばの会の能登さんが、彼女のそば打ちには華があるということを言われていましたが、その意味を何となく感じました。保住さんは、今から、私と同じ初段の方を指導するので、一緒に見てていいよと言ってくださり、間接的に指導してくださいました。この日のそばは、二八で、水は結構入っているのでその様な状況のそばを打つ方法として聞いてねと言うことで、状況で変わるということを踏まえてのことでした。丸出し時の、麺棒の使い方で、円周に沿っての麺棒の使い方は初めてのことでした。これまで学んできたことと同じことを言われていましたが、表現が異なるので、そこが面白いと思います。来週、「そらちそば祭り(岩見沢市)」で、またそばを打つので、自分の道具を持ってきたら、一緒に打つ機会がもてるかもと言うことで、来週のそらちそば祭りでの再会を約束して別れました。
メイン会場では、北海道名人戦が開催されていました。昨日の三段位認定試験とは異なる空気の中で、第一組目が開始です。皆さん、本当に落ち着いてます。粛々と進んでいき、麺が出来上がったという感じで、焦りとかは感じられません。出来上がったそばを拝見しましたが、きれいにそろったそばが並んでいました。使用したそば粉には粗挽き粉も混ざっているそうで、外一とのことでした。こちらも最終結果は分かりません。
さて、幌加内町の蕎麦屋を二つだけチョイスし、そこに行くことにしました。両店共に、パンフレットには十割そばと書いてあります。
一店目です。もりをお願いし待っていると、「できました」と声がかかり、セルフサービスで取りに行きます。一枚八〇〇円のもりそばです。一口いただき、これも新そばなの?と言う感想で、幌加内産のそばに対する疑念が湧いてきました。同行したS君も、同様の意見。
最後にもう一店に到着、こちらは、もり二枚と頼むと、「もう、何もないよ」と、「そばだけあればよいんだけど」と言い、「本当に何もないけど、まともじゃないそばならある」と言うことです。「そばなら、それでいいので、二枚お願い」といい、待合室で待っていました。
出されたそばを頂戴していると、店主が我々の前に現われ、無愛想な店主だなと思っていたら、そんなことはなく、いろいろと話し出されました。
そこで、意を決して尋ねてみました。「申し訳ないけど、これは新そばですか?」と尋ねてみました。すると店主は、
「そのそばは、ソバじゃないんだよね」
「そばは、もう売り切れて、それは余ったそば粉を混ぜて、自分が食べようと打ったもんだ」
「ひねのキタワセにあまっていたホロミノリを混ぜて打った。」
「そばはないよと言ったのに、何でもいいというので、自分の食べるのを茹でたんだ」
「おいしくないべ」「二時前に、新そばは終わった」
エェ!そういう意味だったのということで、頼んだ私たちも悪いのだと思いました。
「そうですよね、これは新そばと言えるものではないですよね」と納得しました。
昨日から、今日の一店目までの話をし、新そばを食しに来たのに、美味しい新そばにはありつけなかったことをお話ししました。
すると、「配給制なんだ、お祭り期間中は」「うちも、無くなったら終わりなんで」
「おいしいそばが食べたかったら、本格的に収穫が始まる九月中旬以降だ」というのです。
でも、このはなしを聞いて、ソバ畑がまだ白い花をつけていることを理解しました。そばの白い花が残っているこの時期には、まだ、大量の新そばは畑の中だということです。
一人550円ずつを支払うと、そのお金を大事に手にのせ、頂戴しては申し訳ないというように、そのお金をしまおうとせずに、手に握りしめたまま見送りに出てくださりました。時期が来れば、美味しいそばがあるのでと、車が出るまで見送ってくださりました。そういえば大将は、そろそろ店を閉めようかとも言っていました、大将の美味しい新そばを食べられなかったのが、少し残念でした。また、時期をずらして来てみたいと思いますが、なかなか来れないのが現実なので。
蕎麦屋の幌加内新そば? |
【お土産の話】
沢山の出店が出ているということは、消費意欲に火がつくということです。頼まれていた新そば粉とさび止め材は早々にゲットしました。
そば道具のなかで、まだ揃っていないのが麺切り台(まな板)です。いいのがあれば買おうかな程度でしたが、あるお店に一枚板のまな板が立てかけられていました。片倉友蕎子曰く、「まな板に良いのは、自ら開発した、檜の柾目の木口を接いだまな板が良い」その理由として、目の詰んだ柾目の大きな一枚板でつくることは不可能に近いからということでした。でも、目の前に「ぼっこ柳」の柾目の一枚板の切台が現われました。檜も良いですが、ぼっこ柳のまな板は、最高級品という話もあります。値段は張りますが、交渉により18%引きまでは行けそうです。そもそも、このまな板ですが、全麺協の会長のオーダーで作成した際に、折角なので二品作成したのだそうです。その際に作成した一方の製品だそうです。品としては間違いない品で、かつ、思ったよりは価格も下げていただけそうです。迷っていると、同行したS君が、「一生ものはいいものを」とつぶやいたので、そうであった、「一生ものはいいものを」だ。「道具は、良い物を使うべき」であったことを思いだし、購入することになりました。
0 件のコメント:
コメントを投稿