札幌そば研究センター

2017年11月28日火曜日

そば打ち記録(71)石臼手挽自家製粉の超々粗挽き粉で生粉打ち

石臼が我が家に届き、2週間以上が経ちました。
掃除をして使い始めるまでに時間がかかってしましましたが、やっときれいに手入れして初使用を試みました。

石臼掃除は、石臼の上のうすと下のうすをつなぐ金具の錆が、石についておりこれを除去するのに苦労しました。洗剤たわしのコンビはあえなく敗退。車の汚れ落としに使われ最近はやりの水のジェット噴射器も敗退。さび落とし専用の洗剤を用いて少し取れました。少し取れる程度ですが、使用できるレベルになりました。

結構大きな石臼です(直径26cm)
ソバは、音威子府の加藤農産の新そば丸抜き(真空パック詰め)を500gだけ用いて、初めての石臼挽きに挑戦です。上石臼の口から少しずつそばを入れながら、時計の反対回しに回すと少しずつ粉が溢れてきます。上の口からたくさんのソバを入れると、挽かれる前にそばが飛び出てきます。入れるそば量と、回す回転速度で調整してそばの粉砕粒度が変わることが手に取るようにわかります。これは面白いです。500gを挽き終わり、20メッシュで篩うと、全く粉砕されていない丸抜きもありました。これをもう一度挽くという手もあるのでしょうが、このままでそばを打つことにチャレンジです。

この粗さだと、ほとんどが粒状なので水ではつなぐことが不可能と判断し、一番粉に含まれるデンプンのα化の力でつなぐことにしました。
粉500g(全く捨てていないので、無部類状態で全量を使用です)にお湯を250ml加えて、1分弱の撹拌で直ぐにくくり耳たぶの柔らかさに捏ね上げです。前回記載の山都宮古地区の大下さんのそば打ちの手法をより簡潔にした打ち方です。
このそばの塊を2つに分けて、静かにストレスをかけずに、割れないよう、回しのしでおおきな円状にのし上げました。切れることもなく、何とかつながっているという状況です。これを2回繰り返して、2つの円状にのしたものを重ねて二つ折りして切りました。


いっぽん一本は繋がっています。1本の端を持って持ち上げると途中で切れます。しかし、束のままで静かに扱えば切れずに「います」。佇んでいるようで、「います」という表現があいそうです。そのくらい切れやすいです。1本のそばを見ると、所々は白かったり緑だったり、オレンジ色だったりしてます。

これを茹でて切れなければ、蕎麦として食せるわけです。
茹でにも細心の注意を払い、全く触らずに、そのまま鍋に入れ何もせずに25秒。浮き上がり鍋の中で回り始めて9秒であげました。
切れていません。なんとか繋がっています。



これを試してもらった、娘の評価は、断然こちらのそばの方が美味しいという評価でした。そういう娘の隣の家内は、「好みだから、皆が美味しいとは思わないよ!?」と、超冷静なコメントです。でも、確かです。「食」は「嗜好」ですので。

私自身の評価は、すこしだけ粗挽き率を下げたほうが良いかなと思えました。あまりにも粗挽きなので、ソバの粒々(挽けていない塊)を感じすぎです。そばがきより粒々感を感じます。20メッシュで篩った後に残ったまだ粒状のソバをもう一度挽いた方が麺としてのそばを感じながら粗挽きの美味しさを楽しめるのかもしれないと感じています。
次回は、これらを踏まえて、再チャレンジです。

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