札幌そば研究センター

2016年7月19日火曜日

名人戦チャレンジ記録(2)(報告) 全国名人戦予選会 in 紋別

北海道紋別市にて大会がありました。
7月16日(土) 団体戦  迷人戦  全国名人戦予選会
7月17日(日) 変わりそば全国大会

紋別港
私は、15日夜に札幌から興部の冨田ファームに入り、冨田ファーム有機チーズ&野菜を満喫(一期匠別ブログ参照)して16日朝に会場に入りました。
冨田ファーム(有機栽培牛乳、ソフト、チーズは絶品)
団体戦と迷人戦にはエントリーしていなかったので、16日の午前中は他人事で見学してました。多くのそば打ち団体がエントリーしている団体戦は、仮装ありで盛りあがっています。
迷人戦のお題は、麺棒を使わずにそばを打つというもので、参加者は各団体代表者、全国名人、北海道名人などの名だたる方々が参加です。麺棒を使わないでも、最終的には麺状の蕎麦になっていました。これらの蕎麦は、参加者の昼食として皆さんのお腹におさまりました。

午後から福井の全国名人戦の予選会です。エントリー者数は20名で、有名どころや団体代表者が名を連ねています。今回も参加させていただき勉強です。第2グループでしたので、1グループのそば打ちを見学できました。1グループの方々の水の量は42mlから45mllの間で収まっていたようです。練習粉の加水率は43%では緩い玉になる印象で、42%でも通常より緩いと感じる粉でした。
第1グループの方々のその後のそば打ちを見ていると少し緩めと言う印象でしたので、戦術としては、最大加水量を42mlと決めて打つことにしました。最初の水の計量段階で42mlのみカップに移しそれ以上は加水しないと決めました。
制限時間は35分ですので32分には打ち終えていないと終わらないということですが、皆さん相当に苦労され、バタバタでの終了と言う状況でした。これを踏まえて、前半戦での時間短縮を目指していざ参戦ということになりました。

水回しは大変うまくいき、41mlでまとめに入れました。時間も7分で終了です。麺体は少し堅めですが良い感じです。少し硬いので、手のしは少し時間がかかりました。途中で丸のしに切り替えて前半戦は良いペースで進みました。
四つだしもそれなりに上手くいき、形を整える時間が余りかからずに済みました。肉分けもそれほど苦労はしませんでしたので、のし時間を出来るだけ短縮しようと本のしに入りました。
のし終えて切りに入る段階で残り10分を切り、2つを切り終えた段階で残り7分でした。ここから結構時間がかかり、切り終えた時には残り時間1分30秒くらいで、片付けはバタバタ状態でした。
切り時間に相当時間がかかっており、切る時間を短縮できない限り、これ以上の時短は難しいという反省です。この課題は、以前からのもので改善できないでいます。早く切ろうとすると、真直ぐに包丁が下りずに斜めに入るという癖がつき、これを改善している途中です。今日も、切に焦りが出ると、この斜め切りが出てきて手が止まります。これは困った状態です。
取り敢えずは、終了時間内に手を挙げることができましたが、2段試験から残り時間1ケタ秒での終了合図が定番になりつつあるので、何とか改善したいところです。




17日(日)は、全国変わりそば打ち大会でした。当初、これには参加しない予定でしたが、大会運営委員の鈴木様から電話を頂戴し、「折角、紋別まで来るのだから挑戦してみたら。」とお誘いを受けました。「更科の湯ごねは未経験なので打てるか分かりませんが。」と、お答えしました。「デモ打ちをするし、第1グループを見てから出来るので打てるよ。」と言われ、ここに立つことになりました。
お題は変わりそばなら何でもよいということらしく、参加者は思い思いの道具や、添加物を用意しています。私は何をするのかさえ知らないので、何も準備していませんでした。
第1グループ参加者の面々は、迷人戦同様、全国名人、北海道名人、会の代表等北海道も猛者です。こんな中に入って出来るのか?という戸惑いはありました。デモ打ちを見て、800gのそば粉に550mlのお湯を加えて水回しをして、粉の温度が下がったらつばなぎを入れ、何らかの添加物を加えて玉にするという手順は分かりました。
面白いのは、その蕎麦を茹でて、盛つけて、参加者に提供するというところまでが試験対象です。かつ、第1グループが打ち終えたら、その分を茹でて皆で試食と言うことになります。胡麻蕎麦、けし蕎麦、更科生一本、梅蕎麦、トラ蕎麦、櫻そば、レモンティー蕎麦、カルピス蕎麦、ヨモギ蕎麦等々12種の蕎麦を少しずついただきました。蕎麦を食べているというより、添加物の香りと味を食すというものです。蕎麦とは思わずに楽しむことにしました。
変わりそば打ち優勝 桜蕎麦
更科生一本
デモ;トラ?蕎麦(南瓜&イカ墨)
茹で盛り優勝;コーンパセリ蕎麦

私は、参加者の方からパセリをいただき、パセリそばを打つことにしました。
代りそば打ち初心者と言うことで、通常参加外で、湯ごねのやり方は教えても良いというルールで参加となりました。私ともう一人の方が対象です。
参加者の一人である小島様に教えていただきながら、湯ごね開始です。湯ごねの手順に沿って水回しを行い、のすところまで進みました。のしに入り巾だしを終えた段階で、埼玉から来られている審査員から、待ったがかかりました。「通常のそば打ちと違い、出来るだけ巾を出したほうが良い、また、更科の変わりそばは、1.2mm以下にのし、切りもそれ以下に切ってみるように。」と、言われました。「第1グループで多かったのは、のし切れていないので、更級の変わりそばとしては麺が太いものが見られた。美味しさが出ないから、可能な限り薄くしてみてください。」と、言うことでした。
札幌新川そばの会でのそば打ち練習で、1.2mmを目指して打つことを練習した時期があったので、薄くのすことは可能だと思い、可能な限り薄くのしてみました。この程度にのせれば良いというところまでのしたので、時間内に切り終えられるかなと思いながら切りに入りました。
2つほど切ったところで、先ほどの埼玉の先生がまた来られて、切について指導いただきました。今の切り方を続けないほうが良いこと。くせになる前に修正したほうが良いということです。
「現在の切りかたでは、切った麺が弱く見える。」と言われ、切のデモをしてくださり、切り終えた麺の違いを示してくれました。先生が切った麺は、同じ幅でも麺がしっかりした麺に見えます。並べてみると違いがハッキリします。
教えていただいたように切ってみて並べてみると、指摘のようにしっかりした麺に見えます。
「それでよいよ。その切ができれば、麺体は強い麺体に見える。」「同じそば玉を切っていても、違うでしょ。」と言われました。
私は、「時間内に切り終えられないかもしれません。」
すると、「時間はどうでもよいので、最期まで切ってください。」という言葉をいただいたので、安心して最後まで切り終えました。
非常に貴重な指導を頂戴できました。前日の名人戦予選会でも切りが課題ありました。切る作業を、この方法で再度やり直してみます。強くておいしそうに見える麺を切るために。

私のパセリ蕎麦も茹でて皆さんに提供しました。皆さん、美味しいといって食べていただくことができました。美味しいという言葉は嬉しいですね。また、おかわりでパセリ蕎麦を頼まれる方もおられ、最期までやってよかったなと思いました。
第2グループの変わり蕎麦は、私のパセリ蕎麦、コーヒー蕎麦2種、一味蕎麦、ホタテ蕎麦等々です。

全て食べ終わると、最後に表彰式です。変わり蕎麦打ち3位から優勝まで表彰されました。その後に、変わり蕎麦茹で・盛り部門があり、なんと、私が第3位で呼ばれました。そば関連での初受賞は、「茹でと盛り」でした。札幌新川そばの会で、この2年間、試食会で出来るだけ窯前をやらせていただき、茹での勉強をしてきた甲斐がありました。これも一重に、そのような機会を与えてくださり、美味しくない蕎麦でも多少の指摘に留めて、窯前を許していただいた札幌新川そばの会の方々に感謝です。
他の受賞者を見ると、あまりにも遠い存在の人たちですので、この中に入れて、本当に幸運でした。ホタテをいただき、札幌に戻りました。

パセリ蕎麦
他の受賞者と共に
ここに並べて幸運です

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