札幌そば研究センター

2016年5月29日日曜日

そば打ち記録(46) 札幌新川そばの会 & お花見

2016年5月28日(土)

天候;晴れ
気温;21度(すがすがしい気候です)

今日も朝早めに家を出て、札幌新川そばの会のある新川駅近に向かいました。先週末に打った蕎麦がまだたくさん残っていますが、というのは、先週も仙台への出張があり殆んど蕎麦を食べていませんでしたので。今週も蕎麦を打ちます。家の冷凍庫は蕎麦だらけになりそうです。

今日の課題は、真直ぐ包丁を落とし、同じ幅で切り進むことにしていたのですが、その他にも盛だくさんになりました。
教室のそば粉で自食用の蕎麦を打ち、その後余った時間で札幌そば製粉から購入した、中国産石臼粗挽きのそば粉を二八にして練習です。

最初に教室のそば粉1kgにてそば打ち開始です。水は、440mlほど入りました。その後、くくり、鏡のしとすすみ、丸出しを始めたところで、「丸」が「○」でなくなってきました。先週から、丸のしが「○」でなくなってきていました。二段位試験の前に、K名人から教えていただいた時には出来るようになったと思っていたのですが・・・。。。
歪みを直そうとしているところに、K名人から声をかけられました。「直そうとするから、増々歪んでいく。」「少しずつ、一定のリズムで真ん中だけのす。」「一定とは言え、状況を見て、既に薄いところは飛ばす。」「この繰り返しで、勝手に丸くなる。」
そう云われて、のしだすと歪んだ○が○に変形していきます。私も、最初は同じようにやっているつもりですが、結果として歪んでいく理由は、「一定でないこと」、「飛ばす判断ができないこと」にあると感じました。同じように圧をかけているつもりですが、左右と前後で毎回圧が異なるのだと思われます。飛ばすには、上から見て瞬時に厚さを感じられないとできないので、これは相当に難しそうです。ということで、またまた、一件落着したはずの丸のしに課題が出てきました。これがうまくいかないと最後まで尾を引くので重症です。『(内後;独り言)出来るようになったとおもっていたのに・・・。』

その後も、
のしの際の注意事項
①回しのし;麺棒を早く回すことで麺をのす」
②麺棒の使い方;てこの原理を応用してのしたいところのみをのす。余計なところはのさない。
③四つ出し後、のしの最初に角を整える。
④四つ出しでは、手は添えるだけで、力を加えない。
⑤四つ出しでは、巻棒を前後に回しながら前に進めることで勝手にのせる。
⑥本のしでは、回しのしで、力を加えずに麺棒の回転でのすとツルツルの麺が打てる。
⑦本のしは、1回で終わらせようとせずに、何回でも往ったり来たりしてのし上げる。
またまた、沢山のご教授をいただきました。感謝感謝です。

さて、いよいよ本日の課題の切りです。
真直ぐに包丁を降ろして、同じ幅で切り進むのを確認するために、切り終えた麺体をチェックしてみました。このチェック方法を名づけて、「モスラチェク」と呼ぶことにしました。どうでもよいことですが、モスラの幼虫に似てます。モスラの幼虫のように真直ぐ・等間隔だと良いのですが。

<モスラの行列です>
上から1枚目~5枚目  ;1回目の打ち>最初の切から5切 (切り落とし巾共にバラつき多い)
上から6枚目~8枚目  ;2日目の打ち>真ん中くらいから3回の切(1回めより少し修正)











お昼からは、毎年恒例?のお花見でした。
毎回、会員参加者1品持ち寄りでのパーティー??です。
今年は昨年以上に参加者もあり、持ち寄り1品もパワーアップして、内容は益々充実です。
例えば、
・チーズと数の子の燻製
・カニクリームコロッケ
・赤飯
・から揚げ
・鶏の高野豆腐巻
・ペンネ
・ナッツのパン
・夏みかんのマーマレード
・長い物漬物
・etc.
今回、私は始めて作ったキッシュを2種類持ちこみました。先週末にあれこれ思い悩み、冷たくても美味しいもので検索すると、キッシュが出てきたので、試作してみると、まずまずのキッシュができました。レシピが栗原はるみさんでしたの、レシピ通りに作ると美味しくできるというのは、本当なのだなと実感した次第です。1つは、レシピ通りに作り、もう1品はオリジナルで作ってみましたが、何とかなったと思います、多分。
12時前開始で17時まで、延々5時間ほどの宴会で、持ち寄られた料理とお酒は完食され、話題は「そば」のことばかりで、私のお腹と頭は満腹です。
(写真を撮り忘れていたことに、今、気づきました。それどころではなかったということでした。)
(ついでに、いただいた料理のカロリーは、ザット3,000kcalという驚異的な数字でした。美味しいものには毒?があると。)
(ついでのついでに、話したのは、生粉打ちのこと、新川そばの会歴史、新川そばの会の現在とこれから、新川そばの会のポリシー、他の会のこと、何を目指すのか、出稽古の可否について、名人戦とそれへのチャレンジ、美味しいそば、そば店、全麺協段位認定試験、浦臼そば祭りを盛り上げるぞ、新川そばの会の名入シャツを作るプロジェクト・・・。。。  でも、最後はまた生粉打ちのことに戻り、頭の中は一杯いっぱいでした。)


2016年5月22日日曜日

そば打ち記録(45) 札幌新川そばの会

2016年5月21日(土)

天候;晴れ
気温;29度(くそ暑い)

札幌新川そばの会への参加は3週間ぶりでした。
朝伺うと2名の方が先に来られていました。
先日の石狩市で開催された全麺協二段位試験に応援にお越しいただいた方に御礼をしました。数名の方は欠席でしたので、また、来週お会いした際にご挨拶いたします。

本日は、3回×1kgを打ちました。
そのうちの1KGは、本日そば打ち終了後に試食するそばを打つことになったのです。これは、大変です。これまで、四段か三段の方が試食を打っていたわけで、これを打つということは、皆さんに食してもらうという訳ですので、変な蕎麦は打てません。
2回目に、試食を打つことにし、最初は練習と言うことで、札幌新川そばの会のそば粉で自宅持ち帰り用蕎麦を打つことにしました。その後に、試食用を打ち、時間があれば山形の尾花沢のそば店で購入した、来迎寺種のそば粉(玄ソバの石臼挽きぐるみであるが、粗挽き粉ではない)で打つということで、最初に自宅用で練習でした。

丸のしで少し力を加えて、のし回数を減らしても同様の丸のしができるようにチャレンジしてみましたが、うまくいきませんでした。これまでの力加減以上に力を加えて、効率よく丸のしをしようとしたら、めんの「丸」状が、崩れます。これまで以上に力を加えることで、バランスが崩れているので、のすと丸になりまでん。なかなか難しい、簡単に変更出来ると言う訳ではなかった。

まるのしの効率化は、今後のことを考えると必須なので、力を加えるバランスを崩さないで効率よくのせる方法を検討しましたが、3回ともうまくいきせんでした。
よって、うまくいかない丸のしですので、四つだしのバランスも良くなく、本のしも苦労するということが3回続いてしまいました。そんな中、なんとか試食用の蕎麦は切り終えることができました。

試食用の蕎麦について、皆さんからご意見を伺う時間がありませんでした。来週、フィードバックをいただくことにします。
来週は、札幌新川そばの会では、一品持ち寄りによる花見です。もうとっくに桜は終わりましたが、札幌では百花繚乱です。多くの花が一度に咲きだす、北海道のこの季節は1年で一番良い時期かもしれません。

歪んだ丸のし
何とかのし終えて畳みました
現在修正中の真直ぐに包丁を切り落とすこと
→ぶれぶれでした。

2016年5月19日木曜日

そば紀行(11) 神田 まつや

5月の連休に神田藪蕎麦に伺ったので、今回はご近所の神田まつやさんに伺いました。
両店ともに東京の老舗のお蕎麦屋さんですね。
こちら側からは入れない。入口は反対側。
多くの方がレポートされているので、今更紹介の必要はないと思いますが、簡単に触れておきます。まつやさんのおそばは、卵をつなぎにしてつないだおそばです。藪蕎麦さんはクロレラを加えたそばですので、麺体の色が緑色で、新そばの丸ぬき挽きぐるみそばの色合いに似ています。まつやさんのそばは、卵つなぎですので麺の色は緑色ではなく、黄色い蕎麦色になっています。
箸袋の裏側に
特に、今日はそれを強く感じました。その理由は、まつやさんに伺ったのが、午後4時過ぎで、丁度追い打ちをしていました。麺をのしていたので、麺の黄色を強く感じました。

さすがだなと思ったのは、もりそばの最後に残った1本が、普通の長さでした。20cmを切るような麺が盛りの器に1本もなかったということでした。かけも、同様に最後に丼に残ったのは、長い麺でした。


まつやは、昔からそうですが、ご近所のお客さんも多く、ゆっくりお酒をやりながらという方と、観光でお越しの方とが混在しています。さすがなのは、これらの方同士が同席にならないように気を遣われているようです。私は、藪蕎麦に続き、根岸の怪しいカップルと同席でした。どんな関係なのかと思いめぐらせながら、蕎麦を手繰り店を出ました。
まつやの昔から変わらない雰囲気を楽しんだ30分でした

そうでした、なぜまた神田須田町に来たかというと、淡路町の近江屋洋菓子店さんに、札幌新川そばの会の皆さんへのお土産を買いに来たのでした。こちらは、洋菓子の超老舗で、ここのクッキーが美味しかったので大ファンです。なぜ過去形かというと、今は、クッキーはなかなか手に入らない(滅多に作らないので)からです。しかし、他のケーキやパンが素朴でかつ美味しいので、折角だからと思い立ち、かつ、まつやも行きたいと、迷わず神田須田町&淡路町に向かったのでした。

2016年5月8日日曜日

そば打ち記録(44) 全十勝 そば打ち合宿にて

5月7日(土)午後から8日(日)にかけて、北海道新得町にて十勝素人そば打ち研鑽合宿に飛び入り参加させていただきました。

4月中旬の上砂川生粉打ち名人戦で知り合いになった大阪のO氏と札幌のS氏から、この日程でそば打ちの合宿があることを教えたいただき、お誘いいただいたというより、お願いして一緒に連れて来ていただきました。

7日の午後から始まり、夜中、早朝もそば打ちの練習をしようという練習会でした。集合後、参加者各自の目標に合わせてアセスメントし、その後は各自の自主性に任せて練習です。夕食もお酒抜き、その後にそば打ち派とお酒派に分かれるという構図で、翌朝を迎えるスケジュールです。



参加者は、初段位、二段位を目指す方の他に、三段位、四段位を目指す方、名人戦参戦を目指す方が、総勢94名集まっての合宿です。教えてくださるのは、全国素人そば打ち名人の3名の先生方の他に、各名人戦で名人位になられた方や、高段位の方があちらこちらで参加者に声をかけてくださります。それは、道内のそば打ちの名だたる方々が全員集合して練習会をしているという構図で圧巻です。

合宿でのそば打ちは、参加者個々が、自身の目標に合わせて、自主性に任され、教えてほしいことがあればどんどん聞いてくださいとうスタンスですので、堅苦しくなく、また、皆さん楽しみながらそば打ちの練習に励みます。また、今年は珍しいことと言う話でしたが、3人の全国名人の方々が、全員デモ打ちをやられたので、三者三様のそば打ちを観察することから学ぶことも多くありました。

高段位の方から初段を目指す方まで、こんなに一所懸命に練習して色々な大会や段位試験に臨んでいるという事実を知り、ここに参加されている方々から、各地の名人や高段位合格者が排出されるのは、至極当たり前のように思えました。
2日目 朝4時です。すでに準備万端?の面々

用意される粉は、参加者の目標毎に準備されており、それらは予想される段位試験や大会の粉を用意していただけます。四段位試験用の粉は、石臼粗挽きの1400対100の粉で、三段位の方が打って練習しますが、皆さん閉口しながら打たれていました。相当に難しい粉で、普通に打つと麺が切れ、あるいは麺にならないという粉です。この粉の状況や打ち方を皆さんから聞いて、本合宿の最後にこの粉を打たせていただきましたが、のしに時間がかかったために、大分ゴミが出ました。水回しが大変難しく、その後の作業も遅ければ切れます。模擬粉を用意することができる全十勝の方々のご努力は、すごいなと感心しきりでした。

この合宿で、4回打つことができました。この間に、色々な方がご教授くださり、溢れるほどの知見をいただきましたが、何せ、昨夜寝ていないのと、あまりに多くのことがあったので整理できないでいます。改めて、まとめられればと思っています。
Before
After

最期に、突然のお願いにもかかわらず本会に快く招き入れてくださった、全十勝の折笠様をはじめ、皆様に感謝申し上げます。

2016年5月4日水曜日

そば紀行(10) 神田 藪蕎麦

神田藪蕎麦に5月の連休に伺いました。
大学院の同級生が会社を立ち上げて頑張っているので激励に神田に行き、少し時間があったので、新店舗になった神田藪に立ち寄ることにしました。

藪蕎麦 新店舗になり始めてで、東京に住んでいたころに、旧店舗には何度か伺いました。そのころは、そばは好きでしたが、今のように貪欲に美味しいそばを求めていると言う訳ではなかったので、誘われるままに何度か伺った程度でした。

新しい店舗は、旧店舗を思い出させるような、前の店舗を踏襲して再建しようという意思が見られるお店でした。建屋の造りが違いますので、入口とテーブルの関係や、おかみさんの立ち位置との配置等、色々と異なってはいますが、店の雰囲気等は同じようです。

店の前に伺うと、数名の行列ができていましたが、通常のお昼時に比べるとさほど多いとはいえませんでしたので、並んで入ることにしました。外国籍のお客さんが増えたなと言うのが第一印象でした。5月の連休中でしたので、ビジネス関連お客さんは見られず、観光の方が多かったようです。

お願いしたのは、「せいろ」と「かけ」です。辛汁と甘汁両方を確認したいので、そば屋に行くとどうしてもこうなります。神田藪蕎麦のそばの方は、昔からの特有のつなぎを使用して緑色にしているそばですので、特段興味がある訳ではありません。汁のほうは、そばを学びだして色々な店のつゆを研究しているので、神田藪のつゆを再確認しておきたいという目的があります。

店内は、満席ですのでそばが出るまでに15分くらい待ちました。丁度通された席が調理場が見えるところでしたので、窯前の方や中で働く方を観察できましたので、待ち時間はあっという間でした。一度に相当の枚数のそばを茹でるのですね。また、途中で差し水をされていることも確認できましたし、大体の茹で時間も確認できました。待ち時間もそれなりに楽しいものです。

もりを先に出してもらい、かけが後からというお願いをしておりました。どのタイミングでかけが出て来るのかが大変楽しみでしたが、さすがに神田の薮蕎麦です。もりのせいろにそばが2箸程度残っているタイミングでかけが出され、最後の箸でもりそばをつまむと、せいろとかけの丼を入れ替えてくれました。タイミング、出し方がさすがに藪蕎麦と思わせるものでした。ついでに、麺の量は、もりならば薄く1層から2層で麺が盛られていますので、一箸で麺を括ると、下の笊面が見えるというほど、少ない量です。これも、昔と変りません。

辛汁と甘汁のだしは、別のだしを使用していることが確認できました。甘汁の方は、だしの広がりが大きいので、鰹だけでなく他のだし材を使用していることが確認できました。

あっという間にもりとかけを食べ終えて店を後にしました。
ごちそうさまです。