もう一度そばの状況を確認するためです。
前回訪問時に感じたそばの状況は、超微粉のそばに粗挽き粉を加えたような配合を、石臼引きで作り上げた十割そばという印象でした。「この捉え方が正しいのか?」をもう一度そばから感じてみるためです。
今回も、お昼少しすぎたころに伺いました。前回同様に2階の窓下の広瀬川を見下ろせる席です。吹き抜けなので、階下の受付や1階の席が見え、その上に広瀬川が見えるような設計です。仙台市内を流れる広瀬川は、蛇行が多い川ですが、それが良く分かります。
今回は、そばそのものをいただきたかったのでせいろそばにしようかと思いましたが、メニューの別のところに、期間限定で「鴨せいろ(合鴨です)」という記載を見つけました。鴨は抜きでいただくことにしてそばは辛汁でと思い、辛汁をつけていただき鴨せいろをお願いしました。
鴨は低温調理して、別盛で提供されました。温かい汁に鴨を入れて少し温めてそばをつけていただくという趣向です。私は鴨は抜きでいただきました。鴨は低温調理されているので肉質は柔らかくかつ油は落ちてますので食べやすい鴨に仕上がってます。
レストランでの最近の肉調理方法として、低温調理が多くなってきました。これも、科学的なアプローチを肉料理に導入すると、当然のように低温調理が肉本来の甘みや旨みを引き出す方法だとなるわけです。たんぱく質を壊すほどの熱を加えると肉本来の甘みや旨みが消えます。これを解消するには、たんぱく質が変性しない温度で調理するとなるのです。これは、大変良い方向だと、個人的には感じています。同じものでも、美味しく食す方法が増えたということは良いことです。
そばです。やはり、この透明感と歯ごたえは微粉がもたらすものです。そこに、粗びきの粉が散りばめられています。このそば粉を配合しないで石臼引きで製粉する方法を試行錯誤で求められたのだろうなと思い至ります。やはり、面白くて美味しいそばです。
前回は、そばに目が行き汁には一切触れませんでした。辛汁は、癖と主張が少ない食べやすい辛汁です。甘すぎず、辛すぎず、だしが主張し過ぎることもないです。確かめてはいませんが、汁には透明感があるので淡口醤油を使用されているのではないかと思います。バランスが良い辛汁なので、たいへん食べやすい汁に仕上がっています。個人的には、「少し尖ったところがあっても、このそばには合うかもしれないな?」とも思いました。
街に近いところにある美味しいお蕎麦屋さんなので、これはありがたいです。また、伺います。
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