だしソムリエ1級というのがあり、膝の負傷でそばが打てない時間を使って、チャレンジしました。
だしソムリエ協会という団体があり、そこで認定しているものです。
3級から1級があります。3、2、1級とチャレンジして、1級のだしソムリエになりました。和のだしに限らず、中華、洋風のだしに精通(一応)していることになります。
中華や洋風のだしを取ることの難しさと比較すると、和のだしの簡単なことに驚きます。その分、和のだしでは、鰹節、昆布、魚、椎茸等々のだしの材料の製造に手間がかかっています。中華や西洋料理では、料理をする人(ここでは、以下シェフ)がだしを取るのに手間と時間をかけます。一方で、和のシェフは、だしをとる材料から簡単にだしを取ることができます。この差は、大変大きいと思われます。
和ではシェフの腕が無くても工程が簡単なので比較的上手にだしをとれます。中華や西洋料理では、そうはいきません。和のだしの凄いところは、材料を作る人がたくさんの手間をかけて用意してくれるので、その分、シェフは簡単にだしをとれることです。
それにもかかわらず、今の日本の家庭では、和のだしを取ることはあまりなく、化学調味料で簡単だしを用いています。最近では、高級だし(結構高価です)ということで売り込んでいる和だしの素も、沢山の化学調味料を使用しているので、何が本格だしなのか、本格のボーダーは何なのかと、混とんとしています。本格だしを飲んで、これが本当のだしの味と思い込んでいる方の多いことに驚きます。
そんな中、簡単に取れる本当の和のだしの文化を広めようという主旨で、だしソムリエ協会が旗を振り、ソムリエの資格付与という活動を通じて、だしの持つ良さを広げながら、商売をしています。資格制度は流行なのでやむを得ないと思います。だしの文化を伝える努力をされているところには敬意を表しています。
ここで学んだだしに関る「知」は、これまでにそば汁の研究で学んだ「知」を上回るものではありませんでした。しかし、だしを広く再確認するには良い機会だと思います。
それよりも、一般の家庭にだし文化を再確認してもらい、より良い食生活に回帰するには大変良い機会になるのではないかと感じますので、本協会の活躍に期待したいと思います。
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